1 初等幾何による証明
補題 1.1. 非退化三角形ABCの辺の長さをa=BC、b=CA、c=AB、s=(a+b+c)/2とする。内接円ωが直線BCに接する点をX、A-傍接円ωaが直線BCに接する点をX′、辺BCの中点をMとする。
- Xは線分BCの内部にあり、BX=s−b、CX=s−cである。
- X′は線分BCの内部にあり、BX′=s−c、CX′=s−bである。
- Mは線分XX′の中点であり、XX′=∣b−c∣である。とくに、X=X′であることとb=cであることは同値であり、このときX=X′=Mである。
証明.(1)を示す。内心Iは三角形の内部にあり、各内角の二等分線上にある(§A5.8 定理 9.2)。したがって三角形IBCのB、Cにおける角は∠B/2、∠C/2であり、どちらも90°より小さいから、Iから直線BCへ下ろした垂線の足は線分BCの内部にある。円の中心から接線へ下ろした垂線の足が接点である(§A5.6 補題 1.2)から、この足がXである。同じ議論を三角形ICA、IABに適用すると、ωが直線CA、ABに接する点Y、Zはそれぞれ線分CA、ABの内部にある。頂点A、B、Cはωの接線上にあって接点と異なるから、ωの外部にある。円の外部の点から引いた二本の接線の長さは等しい(§A5.7 定理 3.2)から、AY=AZ、BZ=BX、CX=CYである。BX+CX=a、CY+AY=b、AZ+BZ=cであるから、第一式と第三式の和から第二式を引くと2BX=a+c−b、すなわちBX=s−bを得る。CX=a−BX=s−cである。
(2)を示す。傍心IaはAの内角の二等分線とB、Cの外角の二等分線の上にあり、直線BCに関してAと反対側にある(§A5.8 定理 13.1)。ωaが直線AB、ACに接する点をZ′、Y′とする。∠IaAB=∠A/2<90°であるから、Iaから直線ABへ下ろした垂線の足Z′は半直線AB上にあってAと異なり、同様にY′は半直線AC上にあってAと異なる。Bにおける外角は、半直線BCと、半直線BAの反対向きの半直線とが作る角である。Iaはその二等分線上にあって直線BCに関してAと反対側にあるから、半直線BIaはこの二本の半直線のどちらとも(180°−∠B)/2<90°の角をなす。したがってIaから直線BCへ下ろした垂線の足X′は半直線BC上にあってBと異なり、Z′は半直線BAの反対向きの半直線上にあってBと異なる。すなわちBは線分AZ′の内部にある。Cについても同様に、X′は半直線CB上にあってCと異なり、Cは線分AY′の内部にある。ゆえにX′は線分BCの内部にある。頂点A、B、Cはωaの接線上にあって接点と異なるからωaの外部にあり、AZ′=AY′、BZ′=BX′、CY′=CX′である。Bが線分AZ′の内部にあることからAZ′=c+BZ′=c+BX′であり、同様にAY′=b+CX′である。辺々加えてBX′+CX′=aを用いると2AZ′=a+b+c、すなわちAZ′=sである。したがってBX′=s−c、CX′=s−bを得る。
(3)を示す。X、X′はともに線分BC上にあり、BX=s−b=CX′であるから、XとX′はBCの中点Mに関して対称の位置にあり、Mは線分XX′の中点である。XX′=∣BX′−BX∣=∣b−c∣であり、X=X′であることとXX′=0であることとb=cであることは互いに同値である。X=X′のとき、MはXとX′の中点であるからX=X′=Mである。▨
補題 1.2. 非退化三角形ABCの辺の長さをa=BC、b=CA、c=ABとし、b=cを仮定する。辺BCの中点をM、Aから直線BCへ下ろした垂線の足をD、Aの内角の二等分線と辺BCの交点をSとし、X、X′を補題 1.1の接点とする。直線BC上にBからCへ向かう向きを定め、Mを基準とする符号付きの長さで測ると
MD=2a(c−b)(c+b),MS=2(b+c)a(c−b),MX=2c−b,MX′=2b−cである。したがってD、S、XはMから見て同じ側にあってMと異なり、X′はMに関して反対側にあってMと異なり、
MD⋅MS=MX2=4(b−c)2が成り立つ。またXは線分MDの内部にある。
証明.s=(a+b+c)/2とする。B、Cの座標は−a/2、a/2である。補題 1.1によりX、X′は線分BC上にあってBX=s−b、BX′=s−cであるから、Xの座標は−a/2+(s−b)=(c−b)/2、X′の座標は−a/2+(s−c)=(b−c)/2である。Dの座標をdとする。AD⊥BCであるから、三平方の定理によりAB2=AD2+DB2およびAC2=AD2+DC2が成り立つ(DがBまたはCに一致する場合も含む)。辺々引くと
c2−b2=DB2−DC2=(d+2a)2−(d−2a)2=2adであるからd=(c2−b2)/(2a)である。Aの内角の二等分線は辺BCと内部の一点Sで交わり、角の二等分線の定理(§A5.2 定理 3.1)によりBS:SC=c:bであるからBS=ac/(b+c)であり、Sの座標は
−2a+b+cac=2(b+c)a(c−b)である。四つの座標のうちMD、MS、MXはc−bと同じ符号をもつ零でない数であり、MX′は反対の符号をもつ零でない数である。MD⋅MS=(c−b)2/4=MX2は直接の計算による。MD/MX=(b+c)/aは三角不等式により1より大きいから、Xは線分MDの内部にある。▨
補題 1.3. 非退化三角形ABCの辺の長さをb=CA、c=ABとし、b=cを仮定する。内心をI、内接円をω、A-傍接円をωaとし、直線AIに関する対称移動をσ、直線BCのσによる像をℓ′、外接円のAにおける接線をtAとする。SをAの内角の二等分線と辺BCの交点とする。
- ℓ′はωとωaの両方に接する。
- ℓ′=BCであり、ℓ′と直線BCの共有点はSだけである。
- ℓ′とtAは相異なる平行線である。
証明. 直線AIはAの内角の二等分線であり(§A5.8 定理 9.2)、傍心Iaもこの直線上にある(§A5.8 定理 13.1)。σは直線AI上の各点を動かさない等長変換であるから、σ(ω)は中心σ(I)=I、半径rの円、すなわちωであり、同様にσ(ωa)=ωaである。等長変換は直線を直線へ、円を円へ写し、共有点の個数を保つ。直線BCはωとただ一つの共有点Xをもつから、ℓ′=σ(BC)はωとただ一つの共有点σ(X)をもち、ωに接する。同様にℓ′はωaにσ(X′)で接する。これで(1)は示された。
Sは直線AI上にあるからσ(S)=Sであり、S∈BCからS∈ℓ′である。直線AIは∠BACを二等分するから、σは半直線ABと半直線ACを入れ替える。したがってC′=σ(C)は半直線AB上でAC′=bを満たす点、B′=σ(B)は半直線AC上でAB′=cを満たす点であり、ℓ′はB′、C′を通る。ℓ′=BCと仮定すると、B′は直線BCと半直線ACの共有点、すなわちCに一致し、c=AB′=AC=bとなって仮定b=cに反する。ゆえにℓ′=BCであり、相異なる二直線の共有点はSだけである。これで(2)は示された。
tA上に、直線ABに関してCと反対側の点Tをとる。接弦定理(§A5.6 定理 3.1)により∠TAB=∠ACBである。三角形AC′B′は三角形ACBのσによる像であるから両者は合同であり、∠AC′B′=∠ACBである。B′は半直線AC上のAと異なる点であるから、直線ABに関してCと同じ側、したがってTと反対側にある。C′は半直線AB上のAと異なる点であるから∠TAB=∠TAC′である。ゆえに、直線AC′を横断線とすると、Aにおける角∠TAC′とC′における角∠AC′B′は錯角の位置にあって等しく、tA∥ℓ′である。A∈tAであり、σ(A)=A∈/BCからA∈/ℓ′であるから、二直線は相異なる。これで(3)は示された。▨
補題 1.4. 非退化三角形ABCの辺の長さをb=CA、c=ABとし、b=cを仮定する。辺BCの中点をM、ρ=∣b−c∣/2とし、中心M、半径ρの反転をφとする。内接円ω、A-傍接円ωa、九点円νとそれらの中心・半径の記号は定理 1のとおりとし、ℓ′を補題 1.3の直線とする。
- φ(ω)=ωおよびφ(ωa)=ωaである。
- φはνからMを除いた部分を直線ℓ′の上へ全単射に写す。
証明.(1)を示す。X、X′を補題 1.1の接点とするとMX=MX′=ρである。ωはXで直線BCに接するからIX⊥BCであり(§A5.6 補題 1.2)、三平方の定理からMI2−r2=MX2=ρ2である。反転の中心に関する方べきが反転の半径の平方に等しい円は、反転で自分自身へ写る。実際、§A5.19 定理 3.1においてd=MI2−r2=ρ2とすると、ωの像は中心I、半径rの円である。ωaについてもMIa2−ra2=MX′2=ρ2から同じ結論を得る。
(2)を示す。νはMを通る(§C2.3 定理 1)。反転の中心Mを通る円は、Mを除いて、Mを通らない一本の直線の上へ全単射に写り、その直線はMと円の中心を結ぶ直線に垂直である(§A5.19 定理 3.1。像の直線の方程式の法線ベクトルが、Mから円の中心へ向かうベクトルである)。νの像の直線をℓとするとM∈/ℓかつℓ⊥MNである。
DをAから直線BCへ下ろした垂線の足、SをAの内角の二等分線と辺BCの交点とする。補題 1.2によりD=Mであり、DとSはMから見て同じ側にあってMD⋅MS=ρ2を満たす。したがってφ(D)=Sである。DはAからの高さの足であるからν上にあり(§C2.3 定理 1)、S∈ℓである。
νのMにおける接線をtMとするとtM⊥MNであり(§A5.6 補題 1.2)、ℓ⊥MNと合わせてℓとtMは平行である(M∈tM、M∈/ℓから相異なる)。重心をGとし、各点Pを、直線PG上でGに関してPと反対側にありGP′=GP/2を満たす点P′へ写す写像をhとする(h(G)=G)。hはGを中心とする相似比−1/2の相似拡大であり、直線を平行な直線へ、円を円へ写し、共有点の個数を保つ。§A5.8 定理 5.1によりGは線分AM上にあってAG:GM=2:1を満たすからh(A)=Mであり、同様にh(B)、h(C)はそれぞれ辺CA、ABの中点Mb、Mcである。したがってhは外接円ΓをM、Mb、Mcを通る円へ写し、一直線上にない三点を通る円はただ一つであるから、この円はνである(§C2.3 定理 1)。h(tA)はMを通りνとただ一つの共有点Mをもつ直線、すなわちtMであるから、tM∥tAである。補題 1.3 (3)によりtA∥ℓ′であるから、ℓ∥ℓ′である。ℓとℓ′はともにSを通るから(補題 1.3 (2))、ℓ=ℓ′である。▨
補題 1.5. 二つの円Γ1、Γ2の中心をP1、P2、半径をρ1、ρ2とし、両円がちょうど一つの共有点Tをもつとする。このときP1=P2であり、Tは直線P1P2上にあり、P1P2=ρ1+ρ2またはP1P2=∣ρ1−ρ2∣が成り立つ。
証明.P1=P2と仮定すると、Tが両円上にあることからρ1=P1T=P2T=ρ2であり、Γ1=Γ2となって共有点は無限個になる。したがってP1=P2である。Tが直線P1P2上にないと仮定すると、直線P1P2に関するTの対称点T′はTと異なる。中心を通る直線に関する対称移動は円を自分自身へ写すから、T′はΓ1とΓ2の両方の上にあり、共有点がただ一つであることに反する。したがってTは直線P1P2上にある。Tが線分P1P2上にあればP1P2=P1T+TP2=ρ1+ρ2であり、線分P1P2の外にあればP1P2=∣P1T−TP2∣=∣ρ1−ρ2∣である。▨
以下は定理 1の初等幾何による証明である。
証明. 辺の長さをa=BC、b=CA、c=ABとし、辺BCの中点をM、内接円ωが直線BCに接する点をX、A-傍接円ωaが直線BCに接する点をX′、九点円をνとする。
はじめにb=cとする。ρ=∣b−c∣/2>0とし、中心M、半径ρの反転をφ、補題 1.3の直線をℓ′とする。ℓ′はωとただ一つの共有点Tをもち、ωaとただ一つの共有点T′をもつ(補題 1.3 (1))。ℓ′と直線BCの共有点はSだけであり(補題 1.3 (2))、補題 1.2によりS=Mであるから、M∈/ℓ′であり、T、T′はMと異なる。φはMを除いた平面の上の全単射であってφ∘φは恒等写像である(§A5.19 定理 2.2)。Mと異なる点Pについて、補題 1.4によりP∈νとφ(P)∈ℓ′は同値であり(φはνからMを除いた部分をℓ′の上へ全単射に写し、Mを除いた平面の上で単射である)、P∈ωとφ(P)∈ωは同値である。したがって、Pがνとωの共有点であることと、φ(P)∈ℓ′∩ω={T}すなわちP=φ(T)であることは同値である。Mについては、MI2=r2+ρ2>r2からM∈/ωである。ゆえにνとωの共有点はφ(T)ただ一つであり、補題 1.5によりNI=R/2+rまたはNI=∣R/2−r∣である。
νと直線BCの共有点はMと、Aからの高さの足Dである(§C2.3 定理 1。b=cからD=M)。円と直線が二点で交わるとき、その二点を結ぶ線分の内部の点は円の内部にあり、その線分の外側にある直線上の点は円の外部にある。補題 1.2によりXは線分MDの内部にあるからNX<R/2である。NI=R/2+rと仮定すると、三角不等式からNX≥NI−IX=R/2となり矛盾する。したがってNI=∣R/2−r∣である。r>R/2と仮定するとNI=r−R/2であり、M∈νからIM≤IN+NM=rとなるが、IM2=r2+ρ2>r2に反する。ゆえにr≤R/2であり、NI=R/2−rである。
ωaについても同様に、MIa2=ra2+ρ2からM∈/ωaであり、φ(ωa)=ωaと合わせて、νとωaの共有点はφ(T′)ただ一つである。補題 1.5によりNIa=R/2+raまたはNIa=∣R/2−ra∣である。補題 1.2によりX′はMに関してDと反対側にあるから線分MDの外にあり、NX′>R/2である。NIa=∣R/2−ra∣と仮定する。ra≤R/2ならばNX′≤NIa+IaX′=R/2となって矛盾し、ra>R/2ならばIaM≤IaN+NM=raとなってIaM>raに反する。ゆえにNIa=R/2+raである。
次にb=cとする。AB=AC、BM=CMであるから三角形ABMとACMは合同であり、∠BAM=∠CAMかつ∠AMB=∠AMC=90°である。すなわち直線AMはAの内角の二等分線であり、かつ辺BCの垂直二等分線である。したがってIとIa(§A5.8 定理 9.2、§A5.8 定理 13.1)、外心O、垂心H(Aからの高さは直線AMである)はすべて直線AM上にあり、OHの中点Nも直線AM上にある。補題 1.1によりX=X′=Mであるから、ωとωaはともにMで直線BCに接し、IM=r、IaM=raである。NM=R/2>0からN=Mであり、NM⊥BCであるから、直線BCはνにMで接する(§A5.6 補題 1.2)。円は、接点を除いて、接線に関して中心と同じ側にある。辺CAの中点Mbはν上にあって直線BCに関してAと同じ側にあるから、Nは直線BCに関してAと同じ側にある。Iは三角形の内部にあるからAと同じ側にあり、IaはAと反対側にある。ゆえに直線AM上でMはNとIaの間にあり、NIa=NM+MIa=R/2+raである。
NIについては、三角形が正三角形でない場合と正三角形である場合に分ける。正三角形でなければ、ある頂点から出る二辺の長さが異なる。その頂点を改めてAと呼ぶと、ω、νとそれらの中心・半径は頂点の呼び方によらないから、b=cの場合の議論によりNI=R/2−rである。正三角形の場合、各頂点について上の合同の議論を適用すると、各辺の垂直二等分線は対頂点を通ってその内角を二等分し、対頂点からの高さでもある。したがってO=I=Hであり、N=O=Iである。補題 1.1によりX=Mであるから、ωは中心IでMを通る円、νは中心N=IでMを通る円であり、ν=ω、R/2=r、NI=0=R/2−rである。
B-傍接円と C-傍接円については、頂点の名前を巡回させてNIa=R/2+raの議論を適用するとNIb=R/2+rb、NIc=R/2+rcを得る。以上で四つの距離の等式が示されたので、補題 2により九点円は内接円に内接し、三つの傍接円に外接する。▨
2 別証明:ベクトルによる証明
以下は、外心を原点とするベクトル計算による別証明である。
証明の方針。 2円の接触を中心間距離の等式に翻訳する。九点円の半径はR/2なので、中心間距離公式が得られれば接触は直ちに従う。
補題 2.1 (フォイエルバッハの中心間距離公式). 非退化三角形について、九点円中心Nと内心・傍心の距離は
NI=2R−r,NIa=2R+raおよび巡回置換で得られる式を満たす。
証明. 外心を原点に取り、頂点の位置ベクトルをa,b,c(ノルムR)とする。九点円中心は
n=2a+b+c.辺長をa=BC,b=CA,c=AB、半周長をs=(a+b+c)/2と置く。内心は辺長を重みとする重心
i=2saa+bb+ccである。ここで
a⋅b=R2−2c2,b⋅c=R2−2a2,c⋅a=R2−2b2を使う。x=s−a,y=s−b,z=s−cと置けばa=y+z,b=z+x,c=x+y、x+y+z=sである。またヘロンの公式と面積公式より
Δ2=sxyz,Δ=rs,abc=4RΔ.まず
n−i=2sxa+yb+zcである。∣a∣=∣b∣=∣c∣=Rと内積の式を使うと
4s2∣n−i∣2=R2s2−(c2xy+a2yz+b2zx).ここでa=y+z,b=z+x,c=x+yを展開すると
c2xy+a2yz+b2zx=s(abc−4xyz)である。したがって
4s2∣n−i∣2=R2s2−4RΔs+4Δ2=s2(R−2r)2,ゆえにNI=R/2−rとなる。
次に A-傍心については
ia=2x−aa+bb+ccなので
n−ia=2xsa−zb−yc.同じ内積計算から
4x2∣n−ia∣2=R2x2+c2sz−a2yz+b2sy.さらにa=y+z,b=z+x,c=x+yの直接展開により
c2sz−a2yz+b2sy=abcx+4Δ2.ここでra=Δ/xとabc=4RΔを代入すると
4x2∣n−ia∣2=R2x2+4RΔx+4Δ2=x2(R+2ra)2,したがってNIa=R/2+raである。B-傍心と C-傍心については添字を巡回させれば同じ式が得られる。以上で中心間距離公式が示された。▨
証明. 九点円の半径はR/2である。中心間距離公式から
NI=2R−r=2R−rなので、接触条件の補題により九点円は内接円に内接する。また
NIa=2R+ra,NIb=2R+rb,NIc=2R+rcはそれぞれ九点円の半径と傍接円の半径の和である。したがって九点円は3つの傍接円に外接する。正三角形ではN=Iなどの中心一致が起こるが、半径は正であり、接触の等式自体は保たれる。▨