§E1.24無限グラフと木

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二頂点以上の有限の木には、辺が一本だけ接する頂点である葉が存在する。しかし、隣り合う整数を辺で結んだグラフは、どの頂点にも二本の辺が接する木であり、葉をもたない。有限の木の性質を無限の場合へ広げるには、どの性質が頂点集合の有限性に依存するかを区別する必要がある。

木は無限グラフの基本的な対象の一つであり、任意の二頂点を結ぶ後戻りのない歩道がただ一つ存在するという性質は、頂点の数によらず木を特徴づける。連結グラフから全域木を取り出す問題は、選択公理とも関係する。本記事では、無限グラフにおける木の性質と選択原理との関係を扱う。

1 グラフと有限長の歩道

定義 1.1 (グラフ・隣接・次数). 空でない集合VVと、VVの二元部分集合からなる集合EEの対G=(V,E)G=(V,E)を、単純無向グラフ (graph) という。VVの元を頂点、EEの元を辺といい、{u,v}∈E\{u,v\}\in Eであるとき、uuとvvは隣接するという。頂点vvの隣接頂点の集合と次数を、それぞれ

NG(v)={u∈V∣{u,v}∈E},deg⁡G(v)=∣NG(v)∣N_G(v)=\{u\in V\mid\{u,v\}\in E\},\qquad \deg_G(v)=|N_G(v)|

と定める。次数が11の頂点を葉という。

VVが有限であるグラフを有限グラフ、VVが無限であるグラフを無限グラフという。これは「グラフ・木・連結性・オイラー路」で扱ったグラフの定義から、頂点集合の有限性を外した定義である。

定義 1.2 (歩道・道・閉路). グラフG=(V,E)G=(V,E)とn∈N≥0n\in\Nに対して、頂点列(v0,…,vn)(v_0,\ldots,v_n)が{vi−1,vi}∈E\{v_{i-1},v_i\}\in E(1≤i≤n1\leq i\leq n)を満たすとき、この列をv0v_0からvnv_nへの長さnnの歩道 (walk) という。頂点v0v_0を始点、vnv_nを終点という。長さ00の歩道は一つの頂点だけからなる列である。

歩道(v0,…,vn)(v_0,\ldots,v_n)の頂点がすべて相異なるとき、この歩道を道 (path) という。v0=vnv_0=v_nのとき、この歩道は閉じているという。n≥3n\geq3、v0=vnv_0=v_nであり、v0,…,vn−1v_0,\ldots,v_{n-1}が相異なるとき、この歩道を閉路 (cycle) という。

すべてのii(1≤i<n1\leq i<n)についてvi−1≠vi+1v_{i-1}\neq v_{i+1}を満たす歩道を、後戻りのない歩道 (non-backtracking walk) という。長さ00または11の歩道はこの条件を満たす。道はすべて後戻りのない歩道である。閉路も後戻りのない歩道であるが、道ではない。

補題 1.3. グラフの任意の歩道に対して、その歩道の頂点と辺だけを使い、同じ始点と終点をもつ道が存在する。

証明. 与えられた歩道の頂点と辺だけを使い、同じ始点と終点をもつ歩道のうち、長さが最小のもの(v0,…,vn)(v_0,\ldots,v_n)を取る。そのような歩道は少なくとも与えられた歩道があり、長さは非負整数なので最小値が存在する。

vi=vjv_i=v_j(i<ji<j)であれば、vi+1,…,vjv_{i+1},\ldots,v_jを除いた列は、同じ始点と終点をもつ、より短い歩道になる。j=nj=nの場合にも、残る終点viv_iは元の終点vnv_nと等しい。これは長さの最小性に反する。したがって頂点はすべて相異なり、選んだ歩道は道である。▨

補題 1.4. グラフの正の長さの後戻りのない閉じた歩道は、連続する部分歩道として閉路を含む。

証明. 歩道を(v0,…,vn)(v_0,\ldots,v_n)とする。n>0n>0かつv0=vnv_0=v_nであるから、i<ji<jかつvi=vjv_i=v_jとなる添字の組が存在する。そのうちj−ij-iが最小の組を取る。辺は二元集合であるからj−i≠1j-i\neq1であり、後戻りがないことからj−i≠2j-i\neq2である。したがってj−i≥3j-i\geq3である。最小性によりvi,…,vj−1v_i,\ldots,v_{j-1}は相異なるので、(vi,…,vj)(v_i,\ldots,v_j)は閉路である。▨

2 木の特徴づけ

定義 2.1 (連結・木・全域木). グラフG=(V,E)G=(V,E)の任意の二頂点u,vu,vに対して、uuからvvへの歩道が存在するとき、GGは連結 (connected) であるという。連結であり、閉路をもたないグラフを木 (tree) という。

グラフH=(W,F)H=(W,F)がW⊆VW\subseteq VかつF⊆EF\subseteq Eを満たすとき、HHをGGの部分グラフという。F⊆EF\subseteq Eに対して、(V,F)(V,F)が木であるとき、(V,F)(V,F)をGGの全域木 (spanning tree) という。

定理 2.2. グラフG=(V,E)G=(V,E)に対して、次の条件は同値である。二頂点u,vu,vは等しい場合も含める。

  1. GGは木である。
  2. 任意のu,v∈Vu,v\in Vに対して、uuからvvへの道がただ一つ存在する。
  3. 任意のu,v∈Vu,v\in Vに対して、uuからvvへの後戻りのない歩道がただ一つ存在する。

証明.(1)⇒\Rightarrow(2)を示す。連結性と補題 1.3により、任意の二頂点を結ぶ道が存在する。u=vu=vのとき、uuからuuへの道は長さ00のものに限られる。

u≠vu\neq vとし、uuからvvへの相異なる二つの道P=(p0,…,pm)P=(p_0,\ldots,p_m)とQ=(q0,…,qn)Q=(q_0,\ldots,q_n)があると仮定する。両方の道は終点vvを一度しか通らないので、一方が他方の真の初期部分になることはない。したがって、共通の初期部分の最後の添字kkが存在し、pk=qkp_k=q_kかつpk+1≠qk+1p_{k+1}\neq q_{k+1}である。pk+1,…,pmp_{k+1},\ldots,p_mのうち、qk+1,…,qnq_{k+1},\ldots,q_nのどれかと一致する最初の頂点をpi=qjp_i=q_jとする。終点vvが共通なので、この頂点は存在する。道PPのpkp_kからpip_iまでの部分と、道QQのqkq_kからqjq_jまでの部分とは、端点以外の頂点を共有しない。両部分の長さの和は、最初の辺が異なることから33以上である。前者を進み後者を逆順に進むと閉路を得る。これはGGが木であることに反する。よって道は一意である。

(2)⇒\Rightarrow(3)を示す。GGに閉路(v0,…,vn=v0)(v_0,\ldots,v_n=v_0)があれば、(v0,v1)(v_0,v_1)と(v0,vn−1,…,v1)(v_0,v_{n-1},\ldots,v_1)は同じ二頂点を結ぶ異なる道となる。したがってGGは閉路をもたない。後戻りのない歩道に反復頂点があると、その二回の出現の間は正の長さの後戻りのない閉じた歩道であり、補題 1.4により閉路を含む。よって後戻りのない歩道は道である。道の存在と一意性が、そのまま後戻りのない歩道の存在と一意性を与える。

(3)⇒\Rightarrow(1)を示す。任意の二頂点を結ぶ歩道が存在するのでGGは連結である。閉路が存在すれば、その閉路と、その始点だけからなる長さ00の歩道は、同じ頂点を始点と終点とする二つの異なる後戻りのない歩道になる。これは一意性に反する。したがってGGは閉路をもたず、木である。▨

例 2.3 (整数直線). 頂点集合をZ\Z、辺集合を{{n,n+1}∣n∈Z}\{\{n,n+1\}\mid n\in\Z\}とするグラフを考える。任意の二整数は、一方から他方まで11ずつ増減する道で結ばれるので、このグラフは連結である。閉路が存在すれば、その頂点の最大値をmmとしたとき、閉路上でmmに隣接する相異なる二頂点はいずれもm−1m-1でなければならず、矛盾する。したがって、このグラフは木である。

各頂点nnの隣接頂点はn−1,n+1n-1,n+1であり、次数は22である。この木には葉がない。二頂点以上の有限の木は葉をもつ(§D2.7 補題 3.2)が、この性質は無限の木では成り立たない。

例 2.4 (整数平面格子). 頂点集合をZ2\Z^2とし、(a,b)(a,b)と(c,d)(c,d)が∣a−c∣+∣b−d∣=1|a-c|+|b-d|=1を満たすときに辺で結ぶ。このグラフでは、第一座標を11ずつ変え、続いて第二座標を11ずつ変えることで任意の二頂点を歩道で結ぶことができる。したがって、このグラフは連結である。各頂点(a,b)(a,b)は(a+1,b),(a−1,b),(a,b+1),(a,b−1)(a+1,b),(a-1,b),(a,b+1),(a,b-1)と隣接し、次数は44である。

列((0,0),(1,0),(1,1),(0,1),(0,0))((0,0),(1,0),(1,1),(0,1),(0,0))は閉路である。したがって、このグラフは木ではない。

例 2.5 (次数が四の無限木). 空列∅\varnothingと、長さn≥1n\geq1の有限列(a1,…,an)(a_1,\ldots,a_n)で

a1∈{0,1,2,3},ai∈{0,1,2}(2≤i≤n)a_1\in\{0,1,2,3\},\qquad a_i\in\{0,1,2\}\quad(2\leq i\leq n)

を満たすものすべてを頂点とする。一方の列から末尾の一項を除くと他方の列になるとき、その二頂点を辺で結ぶ。

各頂点から末尾を順に除けば空列に達する。二頂点から空列への歩道をつなげば、その二頂点を結ぶ歩道を得るので、このグラフは連結である。閉路があると仮定し、その上で長さが最大の列wwを取る。閉路上でwwに隣接する二頂点は、wwより長くないので、どちらもwwの末尾を除いた列である。しかし閉路上の二つの隣接頂点は相異なるから、矛盾する。したがって、このグラフは木である。

空列に隣接する頂点は、長さ11の四つの列である。空列以外の頂点には、末尾を除いた列が一つと、末尾に0,1,20,1,2を加えた列が三つ隣接する。よって、すべての頂点の次数は44である。任意の長さの零だけからなる列が頂点なので、この木は無限である。整数平面格子とこの木はともにすべての頂点の次数が44であるが、閉路の有無が異なる。

注意 2.6.§D2.7 定理 3.6により、有限の連結グラフでは、木であることを「辺の個数が頂点の個数より一つ少ない」という条件で特徴づけることができる。無限集合の濃度については、有限の場合と同じように一つの差を読み取ることはできない。

たとえば整数直線では、n↦{n,n+1}n\mapsto\{n,n+1\}が頂点集合と辺集合の全単射である。整数直線に辺{0,2}\{0,2\}を一つ加えたグラフでも、頂点集合と辺集合の全単射が存在する。実際、en={n,n+1}e_n=\{n,n+1\}とおくと、00を新しい辺に、n>0n>0をen−1e_{n-1}に、n<0n<0をene_nに送る写像が全単射である。しかし後者には閉路(0,1,2,0)(0,1,2,0)がある。頂点集合と辺集合の濃度の一致から、無限グラフが木であるかどうかを判定することはできない。

3 選択公理と全域木

定義 3.1 (距離). 連結グラフGGの二頂点u,vu,vに対して、uuからvvへの歩道の長さの最小値を、uuとvvの距離 (graph distance) といい、dG(u,v)d_G(u,v)と書く。連結性により長さの集合は空でない非負整数の集合なので、この最小値は存在する。

定理 3.2. 選択公理を仮定する。任意の連結グラフは全域木をもつ。

証明. 連結グラフG=(V,E)G=(V,E)の頂点rrを一つ固定し、d(v)=dG(r,v)d(v)=d_G(r,v)とおく。v≠rv\neq rならばd(v)>0d(v)>0である。rrからvvへの最短の歩道の最後から二番目の頂点をuuとすると、d(u)≤d(v)−1d(u)\leq d(v)-1である。一方、rrからuuへの最短の歩道に辺{u,v}\{u,v\}を付け加えるとd(v)≤d(u)+1d(v)\leq d(u)+1を得る。したがってd(u)=d(v)−1d(u)=d(v)-1であり、集合

Av={u∈NG(v)∣d(u)=d(v)−1}A_v=\{u\in N_G(v)\mid d(u)=d(v)-1\}

は空でない。

§E1.20 定義 1.1の選択公理を族(Av)v∈V∖{r}(A_v)_{v\in V\setminus\{r\}}に適用して、各v≠rv\neq rにp(v)∈Avp(v)\in A_vを対応させる写像ppを取る。辺集合を

F={{v,p(v)}∣v∈V∖{r}}F=\{\{v,p(v)\}\mid v\in V\setminus\{r\}\}

と定める。F⊆EF\subseteq Eである。頂点vvからppを一回適用するたびにddの値は11ずつ減り、d(v)d(v)回後には距離00の頂点rrに達する。したがって(V,F)(V,F)では各頂点とrrが歩道で結ばれ、(V,F)(V,F)は連結である。

(V,F)(V,F)に閉路があると仮定する。閉路上でddが最大となる頂点をwwとする。FFの各辺の両端ではddの値がちょうど11異なるので、閉路上でwwに隣接する二頂点のddの値は、どちらもd(w)−1d(w)-1である。FFの定義により、この二頂点はどちらもp(w)p(w)に等しい。しかし閉路上の二つの隣接頂点は相異なるから、矛盾する。よって(V,F)(V,F)は閉路をもたず、GGの全域木である。▨

注意 3.3. ZF の公理系のもとでは、「任意の連結グラフは全域木をもつ」という主張から選択公理を導くこともできる。したがって、この主張は選択公理と同値である。この同値は Höft–Howard の論文で示され、逆向きの含意の証明は Delhommé–Morillon の論文にも与えられている。

4 Kőnig の無限補題

定義 4.1 (局所有限・片側無限道). グラフG=(V,E)G=(V,E)の任意の頂点vvに対してNG(v)N_G(v)が有限であるとき、GGは局所有限 (locally finite) であるという。

N≥0\Nを添字集合とする相異なる頂点の列(vn)n∈N≥0(v_n)_{n\in\N}が、すべてのn∈N≥0n\in\Nに対して{vn,vn+1}∈E\{v_n,v_{n+1}\}\in Eを満たすとき、この列をv0v_0から始まる片側無限道 (ray) という。

定理 4.2 (Kőnig の無限補題). 従属選択公理を仮定する。無限連結局所有限グラフG=(V,E)G=(V,E)の任意の頂点rrに対して、rrから始まる片側無限道が存在する。

証明.n∈N≥0n\in\Nに対してBn={v∈V∣dG(r,v)≤n}B_n=\{v\in V\mid d_G(r,v)\leq n\}とおく。B0={r}B_0=\{r\}は有限であり、

Bn+1=Bn∪⋃v∈BnNG(v)B_{n+1}=B_n\cup\bigcup_{v\in B_n}N_G(v)

が成り立つ。実際、距離がn+1n+1の頂点は最短の歩道の最後から二番目の頂点と隣接し、その頂点はBnB_nに属する。逆に、BnB_nの頂点に隣接する頂点には、長さn+1n+1以下の歩道で到達する。局所有限性により各NG(v)N_G(v)は有限である。有限個の有限集合の合併は有限であるから、数学的帰納法により各BnB_nは有限である。この合併の有限性は、二つの有限集合の合併の個数が両者の個数の和以下であることを有限回適用して得られ、選択公理を要しない。

VVは無限なので、各nnについてV∖BnV\setminus B_nは空でない。その頂点vvを一つ取ると、連結性と補題 1.3により、rrからvvへの道が存在する。その道の長さはdG(r,v)d_G(r,v)以上であり、dG(r,v)>nd_G(r,v)>nである。したがってrrから始まる任意に長い有限の道が存在する。

rrから始まる有限の道ssが、任意のm∈N≥0m\in\Nに対して長さmm以上の道の初期部分となるという性質を考える。この性質をもつ道すべての集合をXXとする。有限の頂点列はそのグラフをN≥0×V\N\times Vの部分集合とみなすことができるので、XXは集合である。長さ00の道(r)(r)はXXに属する。

s=(v0,…,vk)∈Xs=(v_0,\ldots,v_k)\in Xとする。ssに一頂点を付け加えて得られる道の集合をCsC_sとおく。付け加える頂点はNG(vk)N_G(v_k)に属し、すでにssに現れた頂点とは異なるので、CsC_sは有限である。s∈Xs\in Xであるからssは長さk+1k+1以上の道に延長され、CsC_sは空でない。

CsC_sのどの元もXXに属さないと仮定する。各t∈Cst\in C_sに対して、ttを初期部分とする長さmm以上の道が存在しないような最小の自然数mmをb(t)b(t)と定める。この値は最小性によって一意に定まり、選択公理を要しない。CsC_sは空でない有限集合なので、M=max⁡{b(t)∣t∈Cs}M=\max\{b(t)\mid t\in C_s\}が存在する。s∈Xs\in Xにより、ssを初期部分とする長さmax⁡(M,k+1)\max(M,k+1)以上の道を取る。その最初のk+1k+1本の辺からなる道をttとすれば、t∈Cst\in C_sである。取った道の長さはMM以上であり、M≥b(t)M\geq b(t)なのでb(t)b(t)以上でもある。これはb(t)b(t)の定義に反する。したがって、CsC_sの少なくとも一つの元はXXに属する。

s,t∈Xs,t\in Xに対して、ttがssに一頂点を付け加えた道であることをsRtsRtと定める。前段の結論は、各s∈Xs\in Xに対してsRtsRtを満たすt∈Xt\in Xが存在することを述べている。§E1.20 定義 4.2の従属選択公理を初期値(r)(r)に対して適用すると、s0=(r)s_0=(r)かつsnRsn+1s_nRs_{n+1}を満たす列(sn)n∈N≥0(s_n)_{n\in\N}を得る。

sns_nの長さはnnであり、各sn+1s_{n+1}はsns_nを初期部分としてもつ。sns_nの最後の頂点をvnv_nとおくと、sn=(v0,…,vn)s_n=(v_0,\ldots,v_n)である。任意のi<ji<jに対して、viv_iとvjv_jは道sjs_j上の異なる位置の頂点なので相異なる。また、{vn,vn+1}∈E\{v_n,v_{n+1}\}\in Eであり、v0=rv_0=rである。よって(vn)n∈N≥0(v_n)_{n\in\N}は求める片側無限道である。▨

例 4.3 (局所有限性を外した場合). 頂点集合をN≥0\N、辺集合を{{0,n}∣n∈N≥1}\{\{0,n\}\mid n\in\NN\}とする。任意の二頂点は00を経由する歩道で結ばれるので、このグラフは無限連結グラフである。正の整数を表す頂点の次数は11であり、00の隣接頂点はすべての正の整数なので、このグラフは局所有限でない。

道の内点には、その前後の相異なる二頂点が隣接する。したがって、このグラフで道の内点になることがあるのは00だけであり、道の長さは高々22である。片側無限道があれば長さ33の初期部分をもつはずなので、このグラフに片側無限道は存在しない。Kőnig の無限補題から局所有限性の仮定を外すことはできない。

参考文献

  1. Hartmut Höft and Paul Howard, A graph theoretic equivalent to the axiom of choice, Zeitschrift für mathematische Logik und Grundlagen der Mathematik 19 (1973), no. 11–12, 191.連結グラフの全域木の存在と選択公理の同値を参考にした。
  2. Christian Delhommé and Marianne Morillon, Spanning graphs and the axiom of choice, Reports on Mathematical Logic 40 (2006), 165–180.ZF のもとでの、任意の連結グラフが全域木をもつという主張と選択公理の同値を参考にした。

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