三角比とは、直角三角形において、1つの鋭角に対して定まる「辺の長さの比」のことです。 角が同じなら三角形の大きさによらず比は一定、という事実(相似)が土台にあります。
直角をはさむ2辺と斜辺について、角から見て
下の図でを動かすと、3辺の比が連動して変わります。を決めれば比が1つに決まる——これが三角「比」という名前の意味です。
最終更新
三角比とは、直角三角形において、1つの鋭角に対して定まる「辺の長さの比」のことです。 角が同じなら三角形の大きさによらず比は一定、という事実(相似)が土台にあります。
直角をはさむ2辺と斜辺について、角から見て
下の図でを動かすと、3辺の比が連動して変わります。を決めれば比が1つに決まる——これが三角「比」という名前の意味です。
の三角比は、辺の比が、の三角形から即座に出せます。丸暗記より、この2つの三角形を描いて読む習慣のほうが確実です。
また定義から直ちに次が成り立ちます(相互関係)。
1つめは三平方の定理そのものです。
三角比は直角三角形の道具でしたが、一般の三角形でも辺と角を結ぶ公式があります。外接円の半径をとして、
ここではそれぞれ角の対辺の長さ、は外接円の半径です。
余弦定理は、三平方の定理(の場合)を、任意の角へ拡張したものと見ると覚えやすいです(で戻る)。
閑話休題:行けない場所までの距離を測る 三角比の真骨頂は、「近づけないもの・登れないものの大きさを、角度だけで測る」ことです。紀元前3世紀、エラトステネスは、離れた2つの町で夏至の正午に太陽が作る影の角度がわずかに違うことに気づき、その角度差と町の間の距離だけから地球の周囲の長さを推定しました。距離や角度の見積りには不確かさもありますが、地上の観測だけで地球の大きさに迫ったのです。同じ発想は近代の三角測量——基線と角度から地形を割り出す——に発展しました。伊能忠敬の全国測量は、導線法を主に用いながら、天文観測なども組み合わせて日本地図を作り上げました。
空へ目を向けると、三角比は宇宙の距離計にもなります。地球が太陽のまわりを公転して位置を変えると、近くの星は遠くの星に対してわずかに動いて見えます(年周視差)。この小さな角度から星までの距離が計算でき、距離の単位「パーセク」はこの視差角に由来します。カーナビのGPSも、複数の衛星までの距離から現在地を割り出す測位です。ピラミッドの高さから、スマホの中の3Dゲームの回転、交流電流の波まで——「直接測れないものを角度に翻訳して測る」という一手が、測量や科学の視界を広げてきました。
条件と何を求めるかを確認してから、式と答えの対応を見比べてください。
次の値を求めよ。
解法の型単位円上の点の座標を読む
問題を解いてから「解答・解説」を開けます。
次の値を求めよ。
演習を読み込み中…