関数方程式では、未知数は数ではなく関数です。以下では、問題文に定義域と終域を指定した関数だけを扱い、式に現れる入力が定義域に属することを常に確認します。
定義 1 (関数方程式). 定義域、終域をもつ未知の関数に対して、の要素に関する等式を課し、その等式を満たす関数を求める問題を関数方程式という。
関係式がすべての入力で成り立つとき、、互いに反対の数、等しい数などを代入して情報を取り出します。得た候補を最後に元の等式へ代入し、十分性を確かめます。
最終更新
関数方程式では、未知数は数ではなく関数です。以下では、問題文に定義域と終域を指定した関数だけを扱い、式に現れる入力が定義域に属することを常に確認します。
定義 1 (関数方程式). 定義域、終域をもつ未知の関数に対して、の要素に関する等式を課し、その等式を満たす関数を求める問題を関数方程式という。
関係式がすべての入力で成り立つとき、、互いに反対の数、等しい数などを代入して情報を取り出します。得た候補を最後に元の等式へ代入し、十分性を確かめます。
定理 1.1 (連続な加法的関数の分類). 連続な関数が、すべての実数について
を満たすとする。このとき、とおけば、すべての実数についてである。逆に、任意の実数に対してはこの等式を満たす。
証明. まずを代入するとであるからです。正の整数に対しては、等式を繰り返し用いてが成り立ちます。からであるため、これはすべての整数に拡張されます。
を正の整数とすると、であるからです。したがって有理数について
が成り立ちます。
実数を任意にとります。実数の連続性(上限公理) の§D1.4 系 2.2が示す有理数の稠密性により、各正の整数に対してを満たす有理数を選ぶことができます。するとです。はで連続であるからです。一方であるため、極限の一意性からです。
最後にを元の等式へ代入するとであり、十分性も確かめられます。▨
注意 1.2 (連続性を外す場合). 連続性を仮定しない加法的関数について、本記事の証明は有理数上までしか結論を与えません。実数全体での非連続な解の構成と分類は、本記事の範囲外です。
例 2.1 (二つの式を連立する). すべての実数についてが成り立つとする。をに置き換えるとです。最初の式を2倍して後の式を引けば、したがってです。元の式へ代入すると確かに成り立ちます。
注意 2.2 (本記事で扱う範囲). 指数型、対数型、三角関数型の関数方程式や、正則性の仮定を変えた一般分類は本記事では扱いません。競技数学としてのより複雑な関数方程式は 雑多な話題 が扱います。
証明 (演習の要点). 1 は定理 1.1をに適用してを得る。2 はとの二式を連立してを得る。どちらも最後に関係式へ代入して十分性を確かめる。▨
条件と何を求めるかを確認してから、式と答えの対応を見比べてください。
次の関数方程式と条件を満たす関数 f を求めよ。
解法の型代入(x 0, y x, x を −x に)で手がかりを取り出し、有理点を押さえてから連続性で実数全体へ延ばす。多項式に限る場合は係数比較で決まる
多項式 f が、すべての実数 x で f(x+1) f(x) + 4x-1 を満たし、f(0) -3 である。f を求めよ。
すべての実数 x, y で f(x+y) f(x) + f(y) を満たす連続関数 f で、f(1) -2 であるものを求めよ。
すべての実数 x で 2f(x) + f(−x) -3x-3 を満たす関数 f を求めよ。
多項式 f が、すべての実数 x で f(x+1) f(x) + 6x+4 を満たし、f(0) 2 である。f を求めよ。
すべての実数 x, y で f(x+y) f(x) + f(y) を満たす連続関数 f で、f(1) 3 であるものを求めよ。
すべての実数 x で 2f(x) + f(−x) -4x-3 を満たす関数 f を求めよ。
多項式 f が、すべての実数 x で f(x+1) f(x) + 2x+2 を満たし、f(0) 2 である。f を求めよ。
すべての実数 x で 2f(x) + f(−x) x-6 を満たす関数 f を求めよ。
すべての実数 x, y で f(x+y) f(x) + f(y) を満たす連続関数 f で、f(1) -1 であるものを求めよ。
すべての実数 x, y で f(x+y) f(x) + f(y) を満たす連続関数 f で、f(1) 1 であるものを求めよ。
問題を解いてから「解答・解説」を開けます。
次の関数方程式と条件を満たす関数 f を求めよ。
演習を読み込み中…