因数分解とは、整数係数多項式を、整数係数多項式の積として、共通の数因子も含めて書き直すことです。 積に現れる多項式を因数と呼び、ここでは符号を除く正の整数の共通因子を最初に外す慣習にします。したがって定数因子も因数分解の一部ですが、定数だけの式をさらに分解することはしません。
右辺を展開すると左辺に戻ります。つまり因数分解は展開の逆の操作です。だから因数分解が速くなる一番の近道は、展開を大量にやって「展開後の形」のパターンを目に焼き付けることです。ここは理屈より計算量が効きます。
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因数分解とは、整数係数多項式を、整数係数多項式の積として、共通の数因子も含めて書き直すことです。 積に現れる多項式を因数と呼び、ここでは符号を除く正の整数の共通因子を最初に外す慣習にします。したがって定数因子も因数分解の一部ですが、定数だけの式をさらに分解することはしません。
右辺を展開すると左辺に戻ります。つまり因数分解は展開の逆の操作です。だから因数分解が速くなる一番の近道は、展開を大量にやって「展開後の形」のパターンを目に焼き付けることです。ここは理屈より計算量が効きます。
どんな式が来ても、次の順で機械的に試します。演習のレベル分けもこの順です。
演習の後半では、たすき掛けの係数と定数項の候補を広げた問題、さらにの形を展開した3次式も扱います。まずを共通因数として括り、残った二次式にたすき掛けを使います。これは新しい公式ではなく、手順1と4を順番に適用する総合問題です。
3 と 4 は「候補を書き出して試す」作業です。最初は遅くて構いません。量をこなすと候補の絞り込みが速くなり、やがて式を見た瞬間に答えの形が見えるようになります。それがこの項目のゴールです。
問題文が範囲を明示していない場合、それは基本的には問題文の不備とみなして構いません(少なくとも数学的にはそうです。どの範囲の係数で考えるかを決めなければ「これ以上分解できない」は意味を持ちません)。そのうえで、高校数学の慣習としては、暗黙的に整数係数多項式の範囲内で、共通因数を全て括り出した形が求められている、と了解しておけば実用上は困りません。この演習の答えもすべてその形になっています。
閑話休題:因数分解の“難しさ”が世界を守っている 多項式の因数分解と同じ発想が、整数にもあります——「積に分ける」こと。そして整数の因数分解には、掛けるのは簡単なのに、逆はとてつもなく難しいという不思議な非対称があります。2つの大きな素数(それぞれ数百桁)を掛け算するのは一瞬ですが、その積だけを渡されて元の2素数を復元しようとすると、世界最速のスーパーコンピュータでも宇宙の年齢を超える時間がかかります。
この「掛けるのは楽、割るのは無理」という一方通行を利用する暗号方式の一つが RSA暗号です。公開鍵は 2つの素数の積、秘密鍵はその素数そのもの——積は世界中に公開しても、そこから素数を取り出しにくいので秘密を保ちやすい。RSAはHTTPSの一部の構成や電子署名で使われてきましたが、 HTTPSや暗号通貨のすべてがRSAだけに依存するわけではありません。ところが、量子コンピュータ用に考案されたショアのアルゴリズムは、この因数分解を高速に解いてしまう——だから大規模な量子計算機が実現すると RSAは破られる恐れがあり、それに備えた「耐量子暗号」の開発が今まさに進んでいます。中学・高校で習うの背後に、整数因数分解と暗号の構造上の類似があります。
条件と何を求めるかを確認してから、式と答えの対応を見比べてください。
次の整数係数多項式を、整数係数多項式の範囲で因数分解せよ。
解法の型手順1: 共通因数でくくる
解法の型手順2: 公式に当てはめる
解法の型手順3: 和と積から探す
解法の型手順4: たすき掛け
解法の型手順5: 総合(共通因数 中身を分解)
解法の型手順6: 先頭係数と定数項の約数候補を広く調べ、交差積の和を確認する。
解法の型手順7: まず共通因数 x を括り、残った二次式にたすき掛けを使う。
問題を解いてから「解答・解説」を開けます。
次の整数係数多項式を、整数係数多項式の範囲で因数分解せよ。
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