分数式とは、実数係数多項式(は零多項式でない)から作る形で、変数は実数、定義域はの範囲です。 数の分数と同じ四則規則で計算できますが、文字の値によって分母がになるため、計算の前に定義域を確認します。
1 定義域を先に固定する
はでは定義されません。式変形で因子が消えても、もとの式で除外した値は戻りません。
右辺だけを見るとを代入できそうですが、左辺と同じ式として扱えるのはの範囲だけです。分数式の計算では、答えと定義域を一組で書きます。
2 四則計算
- 乗法は分子どうし、分母どうしを掛ける。
- 除法は割る式の逆数を掛ける。ただし、割る式がになる値も除外する。
- 加減は最小公倍式で通分してから分子を計算する。
約分できるのは掛け算で結ばれた因子だけです。項どうしを消すことはできません。
3 方程式・不等式での注意
分数式を含む方程式では、分母がでないことを確認してから最小公倍式を掛けます。両辺に掛けた式が正か負かで不等号の向きが変わる場合は、符号表や定義域の区間分けが必要です。
例えば
では、境界を数直線に置き、各区間で分子と分母の符号を調べます。
は定義域から除外し、は不等号が厳密なので答えに含めません。したがって解はです。