§E10.5最大解と延長

最終更新

初期値問題

y′=y2,y(0)=1y'=y^2,\qquad y(0)=1

の解y(t)=1/(1−t)y(t)=1/(1-t)は、どのt<1t<1の近くでも微分方程式を満たしているにもかかわらず、時刻11を越えて解として延長することができない。この例が提起する数学的な問いは、局所解をどこまで延長することができ、その延長の限界を何が決めるかということである。

局所一意性があれば、同じ初期値から得られる局所解は重なり合う区間で一致し、それらを最大解へ貼り合わせることができる。有限な端点における延長可能性を調べるには、解のグラフがベクトル場の定義域の内部に留まるかという観点が必要であり、コンパクト性はその判定条件を与える。この観点は、有限時間爆発を局所解の構成法の限界ではなく、解の軌道が示す現象として捉えるために重要である。

本記事では、局所一意解から最大解を定め、有限端点における延長可能性と延長不能性の意味を明らかにする。

1 解の延長と共通区間での一意性

定義 1.1.d∈N≥1d\in\NN、Ω⊆R×Rd\Omega\subseteq\R\times\R^dを開集合、f:Ω→Rdf:\Omega\to\R^dを写像とする。開区間I,JI,J上の絶対連続解y:I→Rd\boldsymbol y:I\to\R^d、z:J→Rd\boldsymbol z:J\to\R^dがI⊆JI\subseteq Jとz∣I=y\boldsymbol z|_I=\boldsymbol yを満たすとき、z\boldsymbol zをy\boldsymbol yの絶対連続解としての延長という。真に大きい開区間への絶対連続解としての延長をもたない解を最大絶対連続解といい、その定義区間を最大存在区間という。

定義 1.2.d∈N≥1d\in\NN、Ω⊆R×Rd\Omega\subseteq\R\times\R^dを開集合、f:Ω→Rdf:\Omega\to\R^dを写像とする。I,JI,Jを開区間とし、y:I→Rd\boldsymbol y:I\to\R^dとz:J→Rd\boldsymbol z:J\to\R^dを同じ方程式u′=f(t,u)\boldsymbol u'=f(t,\boldsymbol u)の古典解とする。I⊆JI\subseteq Jかつz∣I=y\boldsymbol z|_I=\boldsymbol yであるとき、z\boldsymbol zをy\boldsymbol yの延長 (extension of a solution) という。

y\boldsymbol yの任意の古典解としての延長z\boldsymbol zについて定義区間が元の区間と一致するとき、y\boldsymbol yを最大解 (maximal solution) といい、その定義区間を最大存在区間 (maximal interval of existence) という。

補題 1.3.d∈N≥1d\in\NN、Ω⊆R×Rd\Omega\subseteq\R\times\R^dを開集合とする。写像f:Ω→Rdf:\Omega\to\R^dが Carathéodory 条件と時間について可積分な Lipschitz 係数の条件を局所的に満たすとする。開区間I,JI,J上の絶対連続解y:I→Rd\boldsymbol y:I\to\R^d、z:J→Rd\boldsymbol z:J\to\R^dが、あるt0∈I∩Jt_0\in I\cap Jでy(t0)=z(t0)\boldsymbol y(t_0)=\boldsymbol z(t_0)を満たすならば、I∩JI\cap Jの全体でy=z\boldsymbol y=\boldsymbol zである。

証明.H=I∩JH=I\cap Jとし、A={t∈H:y(t)=z(t)}A=\{t\in H:\boldsymbol y(t)=\boldsymbol z(t)\}とおく。t0∈At_0\in Aであり、両解の連続性からAAはHHの相対位相で閉じている。任意のs∈As\in Aに対して、(s,y(s))∈Ω(s,\boldsymbol y(s))\in\Omegaの周りに、Ω\Omegaに含まれる正の時間幅と球半径をもつ閉矩形を取る。局所条件により§E10.4 定理 3.3を適用することができ、同じ初期値をもつ両解はssの近傍で一致する。従ってAAはHHで相対的に開いている。区間HHは連結であるから、空でない開閉部分集合AAはHHに等しい。▨

2 最大絶対連続解の構成

定理 2.1.d∈N≥1d\in\NN、Ω⊆R×Rd\Omega\subseteq\R\times\R^dを開集合とし、f:Ω→Rdf:\Omega\to\R^dが Carathéodory 条件と時間について可積分な Lipschitz 係数の条件を局所的に満たすとする。任意の(t0,y0)∈Ω(t_0,\boldsymbol y_0)\in\Omegaに対して、初期値問題

y′=f(t,y),y(t0)=y0\boldsymbol y'=f(t,\boldsymbol y),\qquad \boldsymbol y(t_0)=\boldsymbol y_0

は一意な最大絶対連続解をもつ。その最大存在区間はImax⁡=(α,β)I_{\max}=(\alpha,\beta)という開区間であり、−∞≤α<t0<β≤∞-\infty\leq\alpha<t_0<\beta\leq\inftyである。同じ初期値をもつ任意の開区間上の絶対連続解は、この最大解の制限である。

証明. 同じ初期値をもつ開区間上の絶対連続解の全体をS\mathcal Sとする。§E10.4 定理 3.3によりS\mathcal Sは空でない。各u∈S\boldsymbol u\in\mathcal Sの定義区間をIuI_{\boldsymbol u}と書き、

Imax⁡=⋃u∈SIuI_{\max}=\bigcup_{\boldsymbol u\in\mathcal S}I_{\boldsymbol u}

とおく。すべてのIuI_{\boldsymbol u}がt0t_0を含むので、この和集合はt0t_0を含む開区間である。補題 1.3により、各解は重なり上で一致する。従って

ymax⁡(t)=u(t)(t∈Iu)\boldsymbol y_{\max}(t)=\boldsymbol u(t)\qquad(t\in I_{\boldsymbol u})

によってymax⁡:Imax⁡→Rd\boldsymbol y_{\max}:I_{\max}\to\R^dが well-defined に定まり、そのグラフはΩ\Omegaに含まれる。

任意の有限閉区間[a,b]⊆Imax⁡[a,b]\subseteq I_{\max}を取る。a′=min⁡{a,t0}a'=\min\{a,t_0\}、b′=max⁡{b,t0}b'=\max\{b,t_0\}とおき、a′∈Iua'\in I_{\boldsymbol u}、b′∈Ivb'\in I_{\boldsymbol v}を満たすu,v∈S\boldsymbol u,\boldsymbol v\in\mathcal Sを取る。両区間はt0t_0を含むので、[a′,t0]⊆Iu[a',t_0]\subseteq I_{\boldsymbol u}、[t0,b′]⊆Iv[t_0,b']\subseteq I_{\boldsymbol v}である。ymax⁡\boldsymbol y_{\max}は前者でu\boldsymbol u、後者でv\boldsymbol vに一致し、両者はt0t_0で同じ値をもつ。§E10.2 命題 2.6により、ymax⁡\boldsymbol y_{\max}は[a′,b′][a',b']上で絶対連続である。長さが零の片方の区間は除けばよい。従って[a,b][a,b]上でも絶対連続である。

同じ分割の各部分で微分方程式はほとんど至る所で成り立つ。分点と各枝の例外集合の有限和は零集合なので、[a,b][a,b]上でも方程式がほとんど至る所で成り立つ。Imax⁡I_{\max}を可算個の有限閉区間で覆うと、Imax⁡I_{\max}上での例外集合も零集合である。従ってymax⁡\boldsymbol y_{\max}は初期値問題の絶対連続解である。

ymax⁡\boldsymbol y_{\max}を開区間JJへ延長する絶対連続解z\boldsymbol zがあれば、z∈S\boldsymbol z\in\mathcal SなのでJ⊆Imax⁡J\subseteq I_{\max}である。延長の条件は逆の包含も与えるからJ=Imax⁡J=I_{\max}であり、ymax⁡\boldsymbol y_{\max}は最大である。任意のz∈S\boldsymbol z\in\mathcal Sは構成からymax⁡\boldsymbol y_{\max}の制限である。z\boldsymbol zも最大ならば、ymax⁡\boldsymbol y_{\max}がその延長であることから定義区間は一致し、両解も一致する。▨

3 コンパクト集合上の可積分な支配

補題 3.1.d∈N≥1d\in\NNとし、Rd\R^dにノルム∥⋅∥\|\cdot\|を固定する。Ω⊆R×Rd\Omega\subseteq\R\times\R^dを開集合、f:Ω→Rdf:\Omega\to\R^dを Carathéodory 条件を局所的に満たす写像とする。任意のコンパクト集合K⊆ΩK\subseteq\Omegaに対して、非負関数mK∈L1(R)m_K\in L^1(\R)と Lebesgue 零集合NK⊆RN_K\subseteq\Rが存在し、すべての(t,u)∈K(t,\boldsymbol u)\in Kでt∉NKt\notin N_Kならば

∥f(t,u)∥≤mK(t)\|f(t,\boldsymbol u)\|\leq m_K(t)

が成り立つ。

証明. 各p∈Kp\in Kの周りに、ppが内部に属し、Ω\Omegaに含まれる閉矩形Rp=Jp×BpR_p=J_p\times B_pを取る。KKのコンパクト性により、これらの内部から有限部分被覆を選び、対応する矩形をR1,…,RnR_1,\ldots,R_nと書く。各矩形上の Carathéodory 条件から非負可積分な支配関数mj∈L1(Jj)m_j\in L^1(J_j)と共通零集合Nj⊆JjN_j\subseteq J_jを取る。

mjm_jをJjJ_jの外で零に延長した関数をm~j\widetilde m_jとし、

mK(t)=∑j=1nm~j(t),NK=⋃j=1nNjm_K(t)=\sum_{j=1}^n\widetilde m_j(t),\qquad N_K=\bigcup_{j=1}^nN_j

とおく。有限和なのでmK∈L1(R)m_K\in L^1(\R)であり、NKN_Kは零集合である。(t,u)∈K(t,\boldsymbol u)\in Kならば、あるjjに対して(t,u)∈Rj(t,\boldsymbol u)\in R_jとなる。t∉NKt\notin N_Kならばt∉Njt\notin N_jであり、∥f(t,u)∥≤mj(t)≤mK(t)\|f(t,\boldsymbol u)\|\leq m_j(t)\leq m_K(t)を得る。K=∅K=\varnothingの場合は空の和mK=0m_K=0とNK=∅N_K=\varnothingを取る。▨

この支配は時間の零集合を除いて成り立ち、ff自身がKK上で有界であることを要求しない。

4 有限端点での絶対連続解の延長

定理 4.1.d∈N≥1d\in\NN、Ω⊆R×Rd\Omega\subseteq\R\times\R^dを開集合とし、f:Ω→Rdf:\Omega\to\R^dが Carathéodory 条件と時間について可積分な Lipschitz 係数の条件を局所的に満たすとする。y:(α,β)→Rd\boldsymbol y:(\alpha,\beta)\to\R^dを絶対連続解とする。

β<∞\beta<\inftyであり、あるt1∈(α,β)t_1\in(\alpha,\beta)とコンパクト集合K⊆ΩK\subseteq\Omegaが存在して

(t,y(t))∈K(t1≤t<β)(t,\boldsymbol y(t))\in K\qquad(t_1\leq t<\beta)

を満たすならば、y\boldsymbol yはβ\betaを越えて絶対連続解として延長することができる。

α>−∞\alpha>-\inftyであり、あるt1∈(α,β)t_1\in(\alpha,\beta)とコンパクト集合K⊆ΩK\subseteq\Omegaが存在して(t,y(t))∈K(t,\boldsymbol y(t))\in Kがα<t≤t1\alpha<t\leq t_1で成り立つならば、y\boldsymbol yはα\alphaを越えて絶対連続解として延長することができる。

証明. 右端点についての仮定を満たすt1,Kt_1,Kに補題 3.1を適用し、非負可積分関数mKm_Kを取る。絶対連続解の導関数は局所可積分であり、g(t)=f(t,y(t))g(t)=f(t,\boldsymbol y(t))とほとんど至る所で一致する。従って Lebesgue 測度の完備性によりggは可測であり、∥g(t)∥≤mK(t)\|g(t)\|\leq m_K(t)が[t1,β)[t_1,\beta)のほとんど至る所で成り立つ。特にg∈L1([t1,β);Rd)g\in L^1([t_1,\beta);\R^d)である。

§E10.2 系 2.5と§E10.4 補題 3.1により、t1≤s<t<βt_1\leq s<t<\betaならば

∥y(t)−y(s)∥≤∫st∥g(r)∥ dr≤∫stmK(r) dr\|\boldsymbol y(t)-\boldsymbol y(s)\| \leq\int_s^t\|g(r)\|\,dr \leq\int_s^t m_K(r)\,dr

である。§E10.2 補題 1.3 (1)により、右辺はs,t↑βs,t\uparrow\betaのとき零へ収束する。従ってy(t)\boldsymbol y(t)は端点で Cauchy 条件を満たし、有限次元空間の完備性により

yβ=lim⁡t↑βy(t)\boldsymbol y_\beta=\lim_{t\uparrow\beta}\boldsymbol y(t)

が存在する。KKは閉じているので、(β,yβ)∈K⊆Ω(\beta,\boldsymbol y_\beta)\in K\subseteq\Omegaである。

y(β)=yβ\boldsymbol y(\beta)=\boldsymbol y_\betaと定め、g(β)=0g(\beta)=0とする。t<βt<\betaの積分表示でt↑βt\uparrow\betaとすると、積分の残りの部分のノルムは∫tβmK(r) dr\int_t^\beta m_K(r)\,dr以下で零へ収束する。従って

y(t)=y(t1)+∫t1tg(r) dr(t1≤t≤β)\boldsymbol y(t)=\boldsymbol y(t_1)+\int_{t_1}^t g(r)\,dr \qquad(t_1\leq t\leq\beta)

が全点で成り立つ。§E10.2 補題 1.3 (3)により、端点値を加えたy\boldsymbol yは[t1,β][t_1,\beta]上で絶対連続である。

(β,yβ)∈Ω(\beta,\boldsymbol y_\beta)\in\Omegaに§E10.4 定理 3.3を適用すると、あるδ>0\delta>0と、z(β)=yβ\boldsymbol z(\beta)=\boldsymbol y_\betaを満たす(β−δ,β+δ)(\beta-\delta,\beta+\delta)上の絶対連続解z\boldsymbol zが存在する。そこで

y~(t)={y(t),α<t<β,z(t),β≤t<β+δ\widetilde{\boldsymbol y}(t)= \begin{cases} \boldsymbol y(t),&\alpha<t<\beta,\\ \boldsymbol z(t),&\beta\leq t<\beta+\delta \end{cases}

とおく。β\betaをまたぐ任意の有限閉区間を、必要ならt1t_1とβ\betaで分割すると、各部分上の関数は絶対連続であり、分点で値が一致する。§E10.2 命題 2.6によりy~\widetilde{\boldsymbol y}は局所絶対連続である。そのグラフはΩ\Omegaに含まれ、t≠βt\ne\betaではもとの二つの解の方程式がほとんど至る所で成り立つ。一点{β}\{\beta\}は零集合なので、y~\widetilde{\boldsymbol y}は(α,β+δ)(\alpha,\beta+\delta)上の絶対連続解であり、求める延長である。

左端点についての仮定を満たすt1,Kt_1,Kに対しても、同補題からmKm_Kを取る。α<s<t≤t1\alpha<s<t\leq t_1に対する

∥y(t)−y(s)∥≤∫stmK(r) dr\|\boldsymbol y(t)-\boldsymbol y(s)\|\leq\int_s^t m_K(r)\,dr

と積分の小集合評価により、yα=lim⁡t↓αy(t)\boldsymbol y_\alpha=\lim_{t\downarrow\alpha}\boldsymbol y(t)が存在し、(α,yα)∈K⊆Ω(\alpha,\boldsymbol y_\alpha)\in K\subseteq\Omegaとなる。g(t)=f(t,y(t))g(t)=f(t,\boldsymbol y(t))は(α,t1](\alpha,t_1]上で可積分である。積分表示の下端をα\alphaへ近づけると

y(t)=yα+∫αtg(r) dr(α≤t≤t1)\boldsymbol y(t)=\boldsymbol y_\alpha+\int_\alpha^t g(r)\,dr \qquad(\alpha\leq t\leq t_1)

を得る。従って端点を加えた関数は[α,t1][\alpha,t_1]上で絶対連続である。初期値(α,yα)(\alpha,\boldsymbol y_\alpha)から得た局所解をα\alphaの左側に置き、右側にy\boldsymbol yを置く。端点値の一致と§E10.2 命題 2.6により局所絶対連続となり、分点以外のa.e.方程式とグラフ条件を保つので、α\alphaを越える延長を得る。▨

系 4.2.d∈N≥1d\in\NN、Ω⊆R×Rd\Omega\subseteq\R\times\R^dを開集合とし、f:Ω→Rdf:\Omega\to\R^dが Carathéodory 条件と時間について可積分な Lipschitz 係数の条件を局所的に満たすとする。y:(α,β)→Rd\boldsymbol y:(\alpha,\beta)\to\R^dを最大絶対連続解とする。

β<∞\beta<\inftyならば、任意のコンパクト集合K⊆ΩK\subseteq\Omegaと任意のt1∈(α,β)t_1\in(\alpha,\beta)に対して、(t,y(t))∉K(t,\boldsymbol y(t))\notin Kを満たすt∈[t1,β)t\in[t_1,\beta)が存在する。特に、tn↑βt_n\uparrow\betaかつ(tn,y(tn))∉K(t_n,\boldsymbol y(t_n))\notin Kを満たす列を取ることができる。

α>−∞\alpha>-\inftyならば、任意のコンパクト集合K⊆ΩK\subseteq\Omegaと任意のt1∈(α,β)t_1\in(\alpha,\beta)に対して、(t,y(t))∉K(t,\boldsymbol y(t))\notin Kを満たすt∈(α,t1]t\in(\alpha,t_1]が存在する。

証明. あるK,t1K,t_1について右端点の結論が成り立たないと仮定する。このとき[t1,β)[t_1,\beta)上のグラフはKKに含まれるので、定理 4.1によりβ\betaを越える延長が存在する。これは最大性と両立しない。左端点の結論が成り立たない場合も、(α,t1](\alpha,t_1]上のグラフがKKに含まれるため、同定理の左端点での延長が最大性に反する。

右端点への列は、t1∈(α,β)t_1\in(\alpha,\beta)をグラフがKKの外にある点として選んだ後、各n∈N≥1n\in\NNに対して

max⁡{tn,β−1/n}<sn<β\max\{t_n,\beta-1/n\}<s_n<\beta

となるsns_nを取り、前半の結論をsns_nへ適用してtn+1∈[sn,β)t_{n+1}\in[s_n,\beta)を選べばよい。tn+1>tnt_{n+1}>t_n、tn+1>β−1/nt_{n+1}>\beta-1/nであるから、tn↑βt_n\uparrow\betaである。▨

系 4.3.d∈N≥1d\in\NN、J⊆RJ\subseteq\Rを開区間とし、Ω=J×Rd\Omega=J\times\R^d上のffが Carathéodory 条件と時間について可積分な Lipschitz 係数の条件を局所的に満たすとする。y:(α,β)→Rd\boldsymbol y:(\alpha,\beta)\to\R^dを最大絶対連続解とする。有限端点β\betaがJJに属するならば、任意のt1∈(α,β)t_1\in(\alpha,\beta)に対して

sup⁡t1≤t<β∥y(t)∥=∞\sup_{t_1\leq t<\beta}\|\boldsymbol y(t)\|=\infty

である。有限端点α\alphaがJJに属するならば、任意のt1∈(α,β)t_1\in(\alpha,\beta)に対してsup⁡α<t≤t1∥y(t)∥=∞\sup_{\alpha<t\leq t_1}\|\boldsymbol y(t)\|=\inftyである。

証明. 右端点側の上限があるR≥0R\geq0以下であると仮定する。[t1,β]⊆J[t_1,\beta]\subseteq Jなので、

K=[t1,β]×{u:∥u∥≤R}K=[t_1,\beta]\times\{\boldsymbol u:\|\boldsymbol u\|\leq R\}

はΩ\Omegaのコンパクト部分集合であり、[t1,β)[t_1,\beta)上の解のグラフを含む。これは系 4.2に反する。左端点側で上限が有限ならば、[α,t1]⊆J[\alpha,t_1]\subseteq Jと同じ閉球の直積がグラフを含み、同じ系の左端点の結論に反する。▨

時間定義域の端点β∉J\beta\notin Jでは、[t1,β]×{u:∥u∥≤R}[t_1,\beta]\times\{\boldsymbol u:\|\boldsymbol u\|\leq R\}はΩ\Omegaに含まれない。従って、この非有界性の結論は時間定義域の外へは適用しない。

5 連続なベクトル場の最大解と延長

補題 5.1.d∈N≥1d\in\NN、Ω⊆R×Rd\Omega\subseteq\R\times\R^dを開集合とし、f:Ω→Rdf:\Omega\to\R^dを連続で、状態変数について局所 Lipschitz 連続な写像とする。このときffは Carathéodory 条件と時間について可積分な Lipschitz 係数の条件を局所的に満たす。また、このffに対する絶対連続解は古典解である。従って古典解と絶対連続解の最大性は一致する。

証明.Ω\Omegaに含まれる閉矩形R=J×BR=J\times Bを取る。連続性とコンパクト性から、RR上の大きさは有限な定数MMで支配される。時間可測性と状態連続性は全点で成り立つ。

R×Rd\R\times\R^dに距離max⁡{∣t−s∣,∥u−v∥}\max\{|t-s|,\|\boldsymbol u-\boldsymbol v\|\}を入れる。各p∈Rp\in Rについて、局所 Lipschitz 定数LpL_pをもつ近傍UpU_pと、ppを中心とする半径2rp>02r_p>0の球がUpU_pに含まれるようなrpr_pを取る。半径rpr_pの球からRRの有限部分被覆を選び、その半径の最小値をρ>0\rho>0、定数の最大値をLLとする。RR内の二点の距離がρ\rho未満ならば、一方を含む選択された半径rpr_pの球に対し、両点は半径2rp2r_pの球に含まれる。

t∈Jt\in Jとu,v∈B\boldsymbol u,\boldsymbol v\in Bを取る。BBは凸なので、状態の線分を各小線分の長さがρ\rho未満となるように等分すると、各隣接対は同じUpU_pに属する。各対の Lipschitz 評価を足すと

∥f(t,u)−f(t,v)∥≤L∥u−v∥\|f(t,\boldsymbol u)-f(t,\boldsymbol v)\|\leq L\|\boldsymbol u-\boldsymbol v\|

を得る。従ってm=Mm=M、ℓ=L\ell=Lと空の零集合が矩形上の条件を満たす。

絶対連続解は連続であり、f(t,y(t))f(t,\boldsymbol y(t))も連続である。§E10.4 補題 2.4により積分方程式を満たし、§E10.4 補題 2.5により古典解である。逆に古典解は絶対連続解でもある。従って延長として許される関数の集合が一致し、最大性も一致する。▨

補題 5.2.d∈N≥1d\in\NN、Ω⊆R×Rd\Omega\subseteq\R\times\R^dを開集合とし、f:Ω→Rdf:\Omega\to\R^dは連続で、状態変数について局所 Lipschitz 連続であるとする。開区間I,JI,J上の古典解y:I→Rd\boldsymbol y:I\to\R^d、z:J→Rd\boldsymbol z:J\to\R^dが、あるt0∈I∩Jt_0\in I\cap Jでy(t0)=z(t0)\boldsymbol y(t_0)=\boldsymbol z(t_0)を満たすならば、I∩JI\cap Jの全体でy=z\boldsymbol y=\boldsymbol zである。

証明.補題 5.1によりffは局所的な可積分支配条件を満たし、古典解は絶対連続解である。補題 1.3を適用して結論を得る。▨

定理 5.3.d∈N≥1d\in\NN、Ω⊆R×Rd\Omega\subseteq\R\times\R^dを開集合とし、f:Ω→Rdf:\Omega\to\R^dは連続で、状態変数について局所 Lipschitz 連続であるとする。任意の(t0,y0)∈Ω(t_0,\boldsymbol y_0)\in\Omegaに対して、初期値問題y′=f(t,y)\boldsymbol y'=f(t,\boldsymbol y)、y(t0)=y0\boldsymbol y(t_0)=\boldsymbol y_0は一意な古典的最大解をもつ。その最大存在区間はImax⁡=(α,β)I_{\max}=(\alpha,\beta)であり、−∞≤α<t0<β≤∞-\infty\leq\alpha<t_0<\beta\leq\inftyである。

証明.補題 5.1により局所条件を満たすffへ定理 2.1を適用する。得られた最大絶対連続解は古典解であり、二つの意味の最大性も一致するので、古典的最大解の存在と一意性を得る。▨

定理 5.4.d∈N≥1d\in\NN、Ω⊆R×Rd\Omega\subseteq\R\times\R^dを開集合とし、f:Ω→Rdf:\Omega\to\R^dは連続で、状態変数について局所 Lipschitz 連続であるとする。y:(α,β)→Rd\boldsymbol y:(\alpha,\beta)\to\R^dを古典解とする。

β<∞\beta<\inftyであり、あるt1∈(α,β)t_1\in(\alpha,\beta)とコンパクト集合K⊆ΩK\subseteq\Omegaが存在して(t,y(t))∈K(t,\boldsymbol y(t))\in Kがt1≤t<βt_1\leq t<\betaで成り立つならば、y\boldsymbol yはβ\betaを越えて古典解として延長することができる。

α>−∞\alpha>-\inftyであり、あるt1∈(α,β)t_1\in(\alpha,\beta)とコンパクト集合K⊆ΩK\subseteq\Omegaが存在して(t,y(t))∈K(t,\boldsymbol y(t))\in Kがα<t≤t1\alpha<t\leq t_1で成り立つならば、y\boldsymbol yはα\alphaを越えて古典解として延長することができる。

証明.補題 5.1と定理 4.1により絶対連続な延長が存在し、その延長は古典解である。

連続なffに対しては、右端点での積分評価を一定値の評価にすることができる。実際、M=max⁡(t,u)∈K∥f(t,u)∥<∞M=\max_{(t,\boldsymbol u)\in K}\|f(t,\boldsymbol u)\|<\inftyとすると、t1≤s<t<βt_1\leq s<t<\betaに対して

∥y(t)−y(s)∥≤∫st∥f(r,y(r))∥ dr≤M(t−s)\|\boldsymbol y(t)-\boldsymbol y(s)\|\leq\int_s^t\|f(r,\boldsymbol y(r))\|\,dr\leq M(t-s)

となる。従って端点極限を与える Cauchy 評価は、一般形の可積分支配を定数MMへ特殊化した評価である。▨

閉区間[a,b][a,b]上の古典解が与えられ、そのグラフがΩ\Omegaに含まれるならば、そのグラフ全体はΩ\Omegaのコンパクト部分集合である。解を(a,b)(a,b)に制限して定理 5.4を両端で順に適用すると、[a,b][a,b]を含む開区間上の古典解へ延長することができる。端点での値は連続性により元の値に一致する。

系 5.5.d∈N≥1d\in\NN、Ω⊆R×Rd\Omega\subseteq\R\times\R^dを開集合とし、f:Ω→Rdf:\Omega\to\R^dは連続で、状態変数について局所 Lipschitz 連続であるとする。y:(α,β)→Rd\boldsymbol y:(\alpha,\beta)\to\R^dを古典的最大解とする。β<∞\beta<\inftyならば、任意のコンパクト集合K⊆ΩK\subseteq\Omegaと任意のt1∈(α,β)t_1\in(\alpha,\beta)に対して、(t,y(t))∉K(t,\boldsymbol y(t))\notin Kを満たすt∈[t1,β)t\in[t_1,\beta)が存在する。従ってtn↑βt_n\uparrow\betaかつ(tn,y(tn))∉K(t_n,\boldsymbol y(t_n))\notin Kを満たす列を取ることができる。

証明.補題 5.1により、y\boldsymbol yは最大絶対連続解でもある。系 4.2を適用すると、各区間の離脱点とその列を得る。▨

系 5.6.d∈N≥1d\in\NN、Ω=R×Rd\Omega=\R\times\R^dとし、f:Ω→Rdf:\Omega\to\R^dは連続で、状態変数について局所 Lipschitz 連続であるとする。古典的最大解y:(α,β)→Rd\boldsymbol y:(\alpha,\beta)\to\R^dがβ<∞\beta<\inftyを満たすならば、任意のt1∈(α,β)t_1\in(\alpha,\beta)に対して

sup⁡t1≤t<β∥y(t)∥=∞\sup_{t_1\leq t<\beta}\|\boldsymbol y(t)\|=\infty

である。

証明.補題 5.1により古典的最大解は最大絶対連続解である。系 4.3にJ=RJ=\Rを適用する。有限端点β\betaはJJに属するので、主張の非有界性を得る。▨

定義域Ω\Omegaが全空間でない場合には、状態が有界でも、解のグラフがΩ\Omegaの境界へ近づくことで延長不能になることがある。延長不能性は、状態の発散だけでなく、時刻と状態の組が定義域内のコンパクト集合から離脱することとして述べる必要がある。

6 有限時間爆発と状態領域の境界

例 6.1 (有限時間爆発). 初期値問題

y′=y2,y(0)=1y'=y^2,\qquad y(0)=1

は、変数分離により

y(t)=11−ty(t)=\frac{1}{1-t}

を解としてもつ。実際、y′(t)=1/(1−t)2=y(t)2y'(t)=1/(1-t)^2=y(t)^2、y(0)=1y(0)=1なので、この関数は(−∞,1)(-\infty,1)上で方程式と初期条件を満たす。

この解の最大存在区間は(−∞,1)(-\infty,1)である。実際、t↑1t\uparrow1のときy(t)→+∞y(t)\to+\inftyであるから、t=1t=1において有限な値をもつ連続な延長は存在しない。一方、f(t,y)=y2f(t,y)=y^2はR2\R^2上で連続であり、状態変数について局所 Lipschitz 連続である。したがって、有限端点の原因はベクトル場の特異点ではなく、解自身が有限時間で非有界になることである。

有限端点における延長定理は、解の存在区間を定性的に決める。次の記事では Grönwall の不等式を用い、同じ時間区間上の二つの解の差を定量的に評価する。

7 演習

問題 7.1 (状態領域の境界による延長不能).Ω=R×(−1,1)\Omega=\R\times(-1,1)上の初期値問題

y′=1,y(0)=0y'=1,\qquad y(0)=0

を考える。この初期値問題の最大解と最大存在区間を求めよ。また、最大解が有界であるにもかかわらず、最大存在区間の有限端点を越えて延長することができない理由を示せ。

解答.

解yyの定義区間に属する任意のttに対して、微分方程式と初期条件から

y(t)=y(0)+∫0t1 ds=ty(t)=y(0)+\int_0^t1\,ds=t

を得る。したがって、y(t)=ty(t)=tが初期値問題の解となるためには(t,y(t))=(t,t)∈Ω(t,y(t))=(t,t)\in\Omega、すなわち−1<t<1-1<t<1でなければならない。実際、y(t)=ty(t)=tは(−1,1)(-1,1)上で方程式と初期条件を満たす。

この解が11を含む開区間へ延長されたと仮定すると、延長も初期条件を満たす解であるから、その区間上でy(t)=ty(t)=tとなる。しかし、t≥1t\geq1では(t,y(t))=(t,t)∉Ω(t,y(t))=(t,t)\notin\Omegaであり、解のグラフがΩ\Omegaに含まれない。左端点−1-1についても同じ理由で延長することができない。ゆえに最大解はy(t)=ty(t)=t、最大存在区間は(−1,1)(-1,1)である。

この最大解は∣y(t)∣<1|y(t)|<1を満たすので有界である。一方、t↑1t\uparrow1のとき(t,y(t))→(1,1)∉Ω(t,y(t))\to(1,1)\notin\Omegaとなり、t↓−1t\downarrow-1のときも(t,y(t))→(−1,−1)∉Ω(t,y(t))\to(-1,-1)\notin\Omegaとなる。したがって、延長を妨げるのは状態の非有界性ではなく、解のグラフがベクトル場の定義域の境界へ達することである。▨

問題 7.2 (有限端点における延長証明の再構成).d∈N≥1d\in\NN、Ω⊆R×Rd\Omega\subseteq\R\times\R^dを開集合とし、f:Ω→Rdf:\Omega\to\R^dは連続で、状態変数について局所 Lipschitz 連続であるとする。古典的最大解y:(α,β)→Rd\boldsymbol y:(\alpha,\beta)\to\R^dがβ<∞\beta<\inftyを満たすとする。あるt1∈(α,β)t_1\in(\alpha,\beta)とコンパクト集合K⊆ΩK\subseteq\Omegaが存在し、(t,y(t))∈K(t,\boldsymbol y(t))\in Kがt1≤t<βt_1\le t<\betaで成り立つと仮定する。この仮定から最大性との矛盾を導く証明を、次の五段階に分けて再構成せよ。

  1. ffの有界性からy(t)\boldsymbol y(t)の Cauchy 性を示す。
  2. 端点値yβ\boldsymbol y_\betaを定め、(β,yβ)∈Ω(\beta,\boldsymbol y_\beta)\in\Omegaを示す。
  3. 端点値から局所解z\boldsymbol zを構成する。
  4. y\boldsymbol yとz\boldsymbol zがβ\betaの左側で一致することを、積分方程式と Lipschitz 評価から示す。
  5. 二つの解を貼り合わせて最大性に反する延長を得る。

さらに、Ω=R×Rd\Omega=\R\times\R^dの場合に、有限な右端点をもつ最大解の状態が非有界になることを導け。

解答.

コンパクト集合KK上で

M=max⁡(t,u)∈K∥f(t,u)∥M=\max_{(t,\boldsymbol u)\in K}\lVert f(t,\boldsymbol u)\rVert

と置く。t1≤s<t<βt_1\le s<t<\betaに対して

∥y(t)−y(s)∥≤M(t−s)\lVert\boldsymbol y(t)-\boldsymbol y(s)\rVert\le M(t-s)

であるから、y(t)\boldsymbol y(t)はt↑βt\uparrow\betaで Cauchy 条件を満たす。したがって、yβ=lim⁡t↑βy(t)\boldsymbol y_\beta=\lim_{t\uparrow\beta}\boldsymbol y(t)が存在する。KKは閉集合であるから(β,yβ)∈K⊆Ω(\beta,\boldsymbol y_\beta)\in K\subseteq\Omegaである。Picard–Lindelöf の定理により、初期値z(β)=yβ\boldsymbol z(\beta)=\boldsymbol y_\betaをもつ局所解z\boldsymbol zが存在する。

β\betaの近くで二つのグラフを含む閉管状領域を取り、状態変数に関する Lipschitz 定数をLLとする。t<τ<βt<\tau<\betaに対する積分方程式の差から

∥y(t)−z(t)∥≤∥y(τ)−z(τ)∥+L∫tτ∥y(r)−z(r)∥ dr\lVert\boldsymbol y(t)-\boldsymbol z(t)\rVert \le \lVert\boldsymbol y(\tau)-\boldsymbol z(\tau)\rVert +L\int_t^\tau\lVert\boldsymbol y(r)-\boldsymbol z(r)\rVert\,dr

を得る。両解の端点値はyβ\boldsymbol y_\betaに一致するので、τ↑β\tau\uparrow\betaとすると

∥y(t)−z(t)∥≤L∫tβ∥y(r)−z(r)∥ dr\|\boldsymbol y(t)-\boldsymbol z(t)\| \leq L\int_t^\beta\|\boldsymbol y(r)-\boldsymbol z(r)\|\,dr

となる。σ<β\sigma<\betaを、[σ,β][\sigma,\beta]上で両グラフが閉管状領域に含まれ、L(β−σ)<1L(\beta-\sigma)<1となるように取る。y(β)=yβ\boldsymbol y(\beta)=\boldsymbol y_\betaと補った両関数はこの閉区間上で連続なので、

D=max⁡σ≤r≤β∥y(r)−z(r)∥<∞D=\max_{\sigma\leq r\leq\beta}\|\boldsymbol y(r)-\boldsymbol z(r)\|<\infty

である。先の積分評価はすべてのt∈[σ,β]t\in[\sigma,\beta]に対して∥y(t)−z(t)∥≤L(β−σ)D\|\boldsymbol y(t)-\boldsymbol z(t)\|\leq L(\beta-\sigma)Dを与える。最大値を取るとD≤L(β−σ)DD\leq L(\beta-\sigma)Dとなり、L(β−σ)<1L(\beta-\sigma)<1とD≥0D\geq0からD=0D=0を得る。従って二つの解は[σ,β][\sigma,\beta]上で一致する。t<βt<\betaではy\boldsymbol y、t≥βt\ge\betaではz\boldsymbol zを用いて貼り合わせれば、β\betaの近傍ではz\boldsymbol zに一致する古典解を得る。この延長の定義区間は元の区間を真に含むため、最大性に反する。

最後にΩ=R×Rd\Omega=\R\times\R^dとする。あるt1t_1以後で∥y(t)∥≤R\lVert\boldsymbol y(t)\rVert\le Rならば、解のグラフはコンパクト集合[t1,β]×B‾(0,R)[t_1,\beta]\times\overline B(\boldsymbol 0,R)に含まれる。前段の延長定理に反するため、任意のt1∈(α,β)t_1\in(\alpha,\beta)に対してsup⁡t1≤t<β∥y(t)∥=∞\sup_{t_1\le t<\beta}\lVert\boldsymbol y(t)\rVert=\inftyである。▨

参考文献

  1. Philip Hartman, Ordinary Differential Equations, 2nd ed., Classics in Applied Mathematics, Society for Industrial and Applied Mathematics, Philadelphia, 2002.最大解、延長定理、コンパクト集合からの離脱条件を参考にした。
  2. Gerald Teschl, Ordinary Differential Equations and Dynamical Systems, American Mathematical Society, Providence, Rhode Island, 2012.最大存在区間と有限時間爆発の扱いを参考にした。

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