§E5.17正規族と Montel の定理

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正則関数の列に定義域全体での一様収束を要求すると、単位円板上のznz^nのような基本的な列さえ極限操作の対象から外れる。定義域に含まれる各コンパクト集合の上で一様収束するという条件は、境界付近の挙動を切り離しながら、Cauchy の積分公式が与える正則性と導関数の制御を保つ。

本記事は、この局所一様収束に対する極限の正則性と Hurwitz の定理を確立し、続いて正規族を定義する。 Montel の定理では、コンパクト集合の尽くしという位相的支援と、Cauchy の評価から得られる同程度連続性という解析的支援を組み合わせ、局所一様有界な族から収束部分列を得る。

以下ではC\mathbb Cを Euclid 距離(§E2.1 定義 3.2)を入れたR2\mathbb R^{2}と同一視する(§E1.14 定義 4.1)。また、Z≥1={1,2,3,… }\mathbb{Z}_{\ge 1}=\{1,2,3,\dots\}と書き、D(a,r)D(a,r)で開円板(§E5.1 定義 1.3)を、D‾(a,r)={z∈C:∣z−a∣≤r}\overline{D}(a,r)=\{z\in\mathbb C:|z-a|\le r\}で閉円板を表す。空でない集合A⊆CA\subseteq\mathbb Cに対してd(z,A)=inf⁡{∣z−w∣:w∈A}d(z,A)=\inf\{|z-w|:w\in A\}と書く(§E2.10 定義 5.1)。一意化定理と Picard の定理は本単元では扱わず、「Riemann 面 I」で扱う。

1 位相的支援:コンパクト集合の上の一様収束

まず、本記事を通じて用いる収束の意味を定める。

定義 1.1.Ω⊆C\Omega\subseteq\mathbb Cを開集合とし、fn:Ω→Cf_{n}:\Omega\to\mathbb C(n∈Z≥1n\in\mathbb{Z}_{\ge 1})とf:Ω→Cf:\Omega\to\mathbb Cを関数とする。列(fn)n≥1(f_{n})_{n\ge 1}がΩ\Omegaの上でffへコンパクト集合の上で一様収束する (uniform convergence on compact sets) とは、Ω\Omegaに含まれるすべてのコンパクト集合KKとすべてのε>0\varepsilon>0に対して番号N∈Z≥1N\in\mathbb{Z}_{\ge 1}が存在して、n≥Nn\ge Nを満たすすべてのnnとKKのすべての点zzについて

∣fn(z)−f(z)∣<ε|f_{n}(z)-f(z)|<\varepsilon

が成り立つことをいう。この収束を局所一様収束 (locally uniform convergence) ともいう。名称の由来は命題 1.4による。

この収束は、Ω\Omegaの全体での一様収束より弱い。次の例は、両者が実際に異なることを示す。

例 1.2 (コンパクト集合の上で一様収束するが定義域の全体では一様収束しない列).Ω=D(0,1)\Omega=D(0,1)とし、fn(z)=znf_{n}(z)=z^{n}、f(z)=0f(z)=0とおく。

(fn)(f_{n})がΩ\Omegaの上でffへコンパクト集合の上で一様収束することを示す。K⊆ΩK\subseteq\Omegaをコンパクト集合とする。K=∅K=\varnothingのときは主張が空虚に成り立つので、K≠∅K\ne\varnothingとする。z↦∣z∣z\mapsto|z|はKKの上で連続であるから、§E5.9 命題 1.1により最大値をとる。その最大値を与える点をz0∈Kz_{0}\in Kとし、ρ=∣z0∣\rho=|z_{0}|とおくと、z0∈K⊆D(0,1)z_{0}\in K\subseteq D(0,1)よりρ<1\rho<1である。ε>0\varepsilon>0をとる。ρ=0\rho=0のときはK={0}K=\{0\}であり、すべてのnnについてfn=0f_{n}=0がKKの上で成り立つ。0<ρ<10<\rho<1のときは、ρn→0\rho^{n}\to 0であるからρN<ε\rho^{N}<\varepsilonを満たすNNが存在する。n≥Nn\ge Nとz∈Kz\in Kについて∣fn(z)∣=∣z∣n≤ρn≤ρN<ε|f_{n}(z)|=|z|^{n}\le\rho^{n}\le\rho^{N}<\varepsilonである。

一方、(fn)(f_{n})はΩ\Omegaの全体ではffへ一様収束しない。ε=1/2\varepsilon=1/2をとる。nnを任意の正の整数とすると、t=2−1/nt=2^{-1/n}は0<t<10<t<1を満たす実数であるからt∈Ωt\in\Omegaであり、

∣fn(t)−f(t)∣=tn=12≥ε|f_{n}(t)-f(t)|=t^{n}=\frac12\ge\varepsilon

である。すなわち、どのような番号NNをとっても、n≥Nn\ge Nを満たすすべてのnnとΩ\Omegaのすべての点zzについて∣fn(z)−f(z)∣<ε|f_{n}(z)-f(z)|<\varepsilonが成り立つことはない。ゆえにΩ\Omegaの全体での一様収束は成り立たない。

以下の議論では、閉円板と円周がコンパクトであることを繰り返し用いる。これを補題として先に置く。

補題 1.3.a∈Ca\in\mathbb Cとr>0r>0に対して、閉円板D‾(a,r)\overline{D}(a,r)と円周S(a,r)={ z∈C∣∣z−a∣=r }S(a,r)=\{\,z\in\mathbb C\mid|z-a|=r\,\}は、どちらもコンパクトである。

証明. どちらの集合も、そのすべての点zzについて∣z∣≤∣a∣+r|z|\le|a|+rを満たすので有界である。

D‾(a,r)\overline{D}(a,r)が閉集合であることを示す。∣z0−a∣>r|z_{0}-a|>rとし、ε0=∣z0−a∣−r>0\varepsilon_{0}=|z_{0}-a|-r>0とおく。∣z−z0∣<ε0|z-z_{0}|<\varepsilon_{0}を満たすzzについて∣z−a∣≥∣z0−a∣−∣z−z0∣>∣z0−a∣−ε0=r|z-a|\ge|z_{0}-a|-|z-z_{0}|>|z_{0}-a|-\varepsilon_{0}=rであるから、zzはD‾(a,r)\overline{D}(a,r)に属さない。ゆえに補集合は開集合である。

S(a,r)S(a,r)が閉集合であることを示す。∣z0−a∣≠r|z_{0}-a|\ne rとし、ε0=∣∣z0−a∣−r∣>0\varepsilon_{0}=\bigl||z_{0}-a|-r\bigr|>0とおく。∣z−z0∣<ε0|z-z_{0}|<\varepsilon_{0}を満たすzzについて、三角不等式により∣∣z−a∣−∣z0−a∣∣≤∣z−z0∣<ε0\bigl||z-a|-|z_{0}-a|\bigr|\le|z-z_{0}|<\varepsilon_{0}であるから∣z−a∣≠r|z-a|\ne rであり、zzはS(a,r)S(a,r)に属さない。ゆえに補集合は開集合である。

どちらの集合も有界かつ閉であるから、§E2.9 定理 4.3(n=2n=2)によりコンパクトである。▨

次の命題は、コンパクト集合の上の一様収束が、各点の近くでの一様収束と同じ内容であることを示す。これが「局所一様収束」という名称の根拠である。

命題 1.4.Ω⊆C\Omega\subseteq\mathbb Cを開集合、fn,f:Ω→Cf_{n},f:\Omega\to\mathbb Cとする。次の二つは同値である。

  1. (fn)(f_{n})はΩ\Omegaの上でffへ定義 1.1の意味で収束する。
  2. Ω\Omegaの各点aaに対してr>0r>0が存在して、D(a,r)⊆ΩD(a,r)\subseteq\Omegaであり、かつ(fn)(f_{n})はD(a,r)D(a,r)の上でffへ一様収束する。すなわち、すべてのε>0\varepsilon>0に対して番号NNが存在して、n≥Nn\ge Nとz∈D(a,r)z\in D(a,r)について∣fn(z)−f(z)∣<ε|f_{n}(z)-f(z)|<\varepsilonが成り立つ。

証明.(1)⇒\Rightarrow(2)を示す。a∈Ωa\in\Omegaとする。Ω\Omegaは開集合であるからD(a,s)⊆ΩD(a,s)\subseteq\Omegaを満たすs>0s>0が存在する。r=s/2r=s/2とおくとD‾(a,r)⊆D(a,s)⊆Ω\overline{D}(a,r)\subseteq D(a,s)\subseteq\Omegaである。補題 1.3によりD‾(a,r)\overline{D}(a,r)はコンパクトである。(1)をこのコンパクト集合へ適用すると、D(a,r)⊆D‾(a,r)D(a,r)\subseteq\overline{D}(a,r)であるから、(fn)(f_{n})はD(a,r)D(a,r)の上で一様収束する。

(2)⇒\Rightarrow(1)を示す。K⊆ΩK\subseteq\Omegaをコンパクト集合、ε>0\varepsilon>0とする。K=∅K=\varnothingのときはN=1N=1が条件を満たすので、K≠∅K\ne\varnothingとする。

V={ D(a,r) ∣ a∈Ω, r>0, D(a,r)⊆Ω, (fn) は D(a,r) の上で f へ一様収束する }\mathcal V=\Bigl\{\,D(a,r)\ \Bigm|\ a\in\Omega,\ r>0,\ D(a,r)\subseteq\Omega,\ \text{$(f_{n})$ は $D(a,r)$ の上で $f$ へ一様収束する}\,\Bigr\}

とおく。V\mathcal Vの元はすべて開集合である。(2)により、KKの各点aaはV\mathcal Vのある元に属するから、K⊆⋃V∈VVK\subseteq\bigcup_{V\in\mathcal V}Vである。KKはコンパクトであるから、§E2.19 命題 2.6により有限個のV1,…,Vp∈VV_{1},\dots,V_{p}\in\mathcal VでK⊆V1∪⋯∪VpK\subseteq V_{1}\cup\cdots\cup V_{p}を満たすものが存在する。各ViV_{i}について、n≥Nin\ge N_{i}とz∈Viz\in V_{i}ならば∣fn(z)−f(z)∣<ε|f_{n}(z)-f(z)|<\varepsilonを満たす番号NiN_{i}が存在する。N=max⁡{N1,…,Np}N=\max\{N_{1},\dots,N_{p}\}とおく。z∈Kz\in Kをとるとz∈Viz\in V_{i}を満たすiiが存在し、n≥N≥Nin\ge N\ge N_{i}について∣fn(z)−f(z)∣<ε|f_{n}(z)-f(z)|<\varepsilonである。▨

以下の証明では、与えられたコンパクト集合を少しだけ膨らませたコンパクト集合を、定義域の中にとる操作を繰り返し用いる。この操作を補題として独立に置く。

補題 1.5.Ω⊆C\Omega\subseteq\mathbb Cを開集合、K⊆ΩK\subseteq\Omegaを空でないコンパクト集合とする。このときρ>0\rho>0が存在して、

Kρ={ z∈C ∣ d(z,K)≤ρ }K_{\rho}=\{\,z\in\mathbb C\ \mid\ d(z,K)\le\rho\,\}

が次の三つを満たす。

  1. K⊆Kρ⊆ΩK\subseteq K_{\rho}\subseteq\Omegaである。
  2. KρK_{\rho}はコンパクトである。
  3. KKの各点zzについてD‾(z,ρ)⊆Kρ\overline{D}(z,\rho)\subseteq K_{\rho}である。

証明. まずρ\rhoを定める。Ω=C\Omega=\mathbb Cの場合はρ=1\rho=1とおく。Ω≠C\Omega\ne\mathbb Cの場合、F=C∖ΩF=\mathbb C\setminus\Omegaは空でない閉集合である。§E2.10 命題 5.2 (1)によりz↦d(z,F)z\mapsto d(z,F)は連続であるから、−d(⋅,F)-d(\cdot,F)へ§E5.9 命題 1.1を適用すると、d(⋅,F)d(\cdot,F)は空でないコンパクト集合KKの上で最小値をとる。その最小値をmmとする。K⊆ΩK\subseteq\OmegaでありFFは閉集合であるから、KKの各点wwについて§E2.10 命題 5.2 (2)によりd(w,F)>0d(w,F)>0であり、したがってm>0m>0である。ρ=m/2\rho=m/2とおく。

(1)を示す。KKの各点zzについてd(z,K)=0≤ρd(z,K)=0\le\rhoであるからK⊆KρK\subseteq K_{\rho}である。Kρ⊆ΩK_{\rho}\subseteq\Omegaを示す。Ω=C\Omega=\mathbb Cの場合、KρK_{\rho}はC\mathbb Cの部分集合でありΩ=C\Omega=\mathbb Cであるから、Kρ⊆ΩK_{\rho}\subseteq\Omegaが成り立つ。Ω≠C\Omega\ne\mathbb Cの場合、z∈Fz\in Fとすると、KKの各点wwについて∣z−w∣≥d(w,F)≥m|z-w|\ge d(w,F)\ge mであるからd(z,K)≥m>ρd(z,K)\ge m>\rhoであり、z∉Kρz\notin K_{\rho}である。対偶によりKρ⊆ΩK_{\rho}\subseteq\Omegaである。

(2)を示す。KKはコンパクトであるから§E2.9 系 4.1により有界であり、KKのすべての点wwについて∣w∣≤R|w|\le Rを満たすRRが存在する。z∈Kρz\in K_{\rho}とするとd(z,K)≤ρ<ρ+1d(z,K)\le\rho<\rho+1であるから、下限の性質により∣z−w∣<ρ+1|z-w|<\rho+1を満たすw∈Kw\in Kが存在し、∣z∣≤R+ρ+1|z|\le R+\rho+1である。よってKρK_{\rho}は有界である。次にKρK_{\rho}が閉集合であることを示す。z0∉Kρz_{0}\notin K_{\rho}とするとd(z0,K)>ρd(z_{0},K)>\rhoであるからε0=d(z0,K)−ρ>0\varepsilon_{0}=d(z_{0},K)-\rho>0とおくことができる。∣z−z0∣<ε0|z-z_{0}|<\varepsilon_{0}を満たすzzについて、§E2.10 命題 5.2 (1)によりd(z,K)≥d(z0,K)−∣z−z0∣>d(z0,K)−ε0=ρd(z,K)\ge d(z_{0},K)-|z-z_{0}|>d(z_{0},K)-\varepsilon_{0}=\rhoであるからz∉Kρz\notin K_{\rho}である。ゆえにKρK_{\rho}の補集合は開集合であり、KρK_{\rho}は閉集合である。有界かつ閉であるから§E2.9 定理 4.3(n=2n=2)によりKρK_{\rho}はコンパクトである。

(3)を示す。z∈Kz\in Kと∣ζ−z∣≤ρ|\zeta-z|\le\rhoとすると、z∈Kz\in Kであるからd(ζ,K)≤∣ζ−z∣≤ρd(\zeta,K)\le|\zeta-z|\le\rhoであり、ζ∈Kρ\zeta\in K_{\rho}である。▨

次の補題は、開集合をコンパクト集合の増大列で尽くす。Montel の定理の証明では、この列に沿って部分列を取り直す。本記事のどの証明も、補題の主張のうち補題 1.6 (2)と補題 1.6 (3)だけを用いる。補題 1.6 (1)は用いないが、コンパクト集合による尽くしの標準的な形が内部への包含を含むので、その形のままで述べる。

補題 1.6.Ω⊆C\Omega\subseteq\mathbb Cを空でない開集合とする。このとき、Ω\Omegaに含まれるコンパクト集合の列(Kn)n≥1(K_{n})_{n\ge 1}で、次の三つを満たすものが存在する。

  1. 各nnについて、KnK_{n}はKn+1K_{n+1}の内部に含まれる。すなわちKnK_{n}の各点zzに対してη>0\eta>0が存在してD(z,η)⊆Kn+1D(z,\eta)\subseteq K_{n+1}が成り立つ。
  2. Ω=⋃n≥1Kn\Omega=\bigcup_{n\ge 1}K_{n}である。
  3. Ω\Omegaに含まれる任意のコンパクト集合KKに対して、K⊆KNK\subseteq K_{N}を満たすN∈Z≥1N\in\mathbb{Z}_{\ge 1}が存在する。

証明.Ω=C\Omega=\mathbb Cの場合とΩ≠C\Omega\ne\mathbb Cの場合に分ける。

Ω=C\Omega=\mathbb Cの場合、Kn=D‾(0,n)K_{n}=\overline{D}(0,n)とおく。補題 1.3によりKnK_{n}はコンパクトである。(1)は、∣z∣≤n|z|\le nを満たすzzについてD(z,1)⊆D‾(0,n+1)D(z,1)\subseteq\overline{D}(0,n+1)であることによる。(2)は、各z∈Cz\in\mathbb Cについて∣z∣≤n|z|\le nを満たすnnが存在することによる。(3)は、コンパクト集合KKが§E2.9 系 4.1により有界であることから、KKのすべての点の絶対値を超える整数NNをとればよい。

Ω≠C\Omega\ne\mathbb Cの場合、F=C∖ΩF=\mathbb C\setminus\Omegaは空でない閉集合である。

Kn={ z∈C ∣ ∣z∣≤n かつ d(z,F)≥1n }K_{n}=\Bigl\{\,z\in\mathbb C\ \Bigm|\ |z|\le n\ \text{かつ}\ d(z,F)\ge\frac1n\,\Bigr\}

とおく。

Kn⊆ΩK_{n}\subseteq\Omegaを示す。z∈Knz\in K_{n}とするとd(z,F)≥1/n>0d(z,F)\ge 1/n>0であるから、§E2.10 命題 5.2 (2)によりz∉F‾=Fz\notin\overline{F}=Fであり、z∈Ωz\in\Omegaである。

KnK_{n}がコンパクトであることを示す。KnK_{n}は∣z∣≤n|z|\le nにより有界である。閉集合であることを示す。z0∉Knz_{0}\notin K_{n}とする。∣z0∣>n|z_{0}|>nの場合、ε0=∣z0∣−n>0\varepsilon_{0}=|z_{0}|-n>0とおくと∣z−z0∣<ε0|z-z_{0}|<\varepsilon_{0}を満たすzzについて∣z∣>n|z|>nでありz∉Knz\notin K_{n}である。d(z0,F)<1/nd(z_{0},F)<1/nの場合、ε0=1/n−d(z0,F)>0\varepsilon_{0}=1/n-d(z_{0},F)>0とおくと、§E2.10 命題 5.2 (1)により∣z−z0∣<ε0|z-z_{0}|<\varepsilon_{0}を満たすzzについてd(z,F)≤d(z0,F)+∣z−z0∣<1/nd(z,F)\le d(z_{0},F)+|z-z_{0}|<1/nでありz∉Knz\notin K_{n}である。ゆえにKnK_{n}の補集合は開集合であり、KnK_{n}は有界かつ閉であるから§E2.9 定理 4.3(n=2n=2)によりコンパクトである。

(1)を示す。z∈Knz\in K_{n}とし、η=1/(n(n+1))\eta=1/(n(n+1))とおく。η>0\eta>0でありη≤1/2≤1\eta\le 1/2\le 1である。∣w−z∣<η|w-z|<\etaを満たすwwについて、∣w∣≤∣z∣+η≤n+1|w|\le|z|+\eta\le n+1であり、§E2.10 命題 5.2 (1)により

d(w,F)≥d(z,F)−∣w−z∣>1n−1n(n+1)=1n+1d(w,F)\ge d(z,F)-|w-z|>\frac1n-\frac{1}{n(n+1)}=\frac{1}{n+1}

である。よってw∈Kn+1w\in K_{n+1}であり、D(z,η)⊆Kn+1D(z,\eta)\subseteq K_{n+1}である。

(2)を示す。Kn⊆ΩK_{n}\subseteq\Omegaは上で示した。逆にz∈Ωz\in\Omegaとすると、§E2.10 命題 5.2 (2)によりd(z,F)>0d(z,F)>0である。Archimedes の性質によりn≥∣z∣n\ge|z|かつ1/n≤d(z,F)1/n\le d(z,F)を満たす正の整数nnをとることができ、z∈Knz\in K_{n}である。

(3)を示す。K⊆ΩK\subseteq\Omegaをコンパクト集合とする。K=∅K=\varnothingのときはN=1N=1でよい。K≠∅K\ne\varnothingとする。§E2.9 系 4.1によりKKは有界であるから、KKのすべての点zzについて∣z∣≤R|z|\le Rを満たすRRが存在する。また§E2.10 命題 5.2 (1)によりd(⋅,F)d(\cdot,F)は連続であるから、§E5.9 命題 1.1を−d(⋅,F)-d(\cdot,F)へ適用して、d(⋅,F)d(\cdot,F)はKKの上で最小値mmをとる。K⊆ΩK\subseteq\Omegaと§E2.10 命題 5.2 (2)によりm>0m>0である。 Archimedes の性質によりN≥RN\ge Rかつ1/N≤m1/N\le mを満たす正の整数NNをとると、KKのすべての点zzについて∣z∣≤R≤N|z|\le R\le Nかつd(z,F)≥m≥1/Nd(z,F)\ge m\ge 1/Nであり、K⊆KNK\subseteq K_{N}である。▨

最後に、一様収束する連続関数列の極限が連続であることを、複素数値の場合について確かめる。「ε-論法と基礎解析」の§D1.22 定理 2.1は定義域がR\mathbb Rの部分集合で値が実数の場合を、§E2.16 定理 2.4は定義域が位相空間で値が実数の場合を扱っており、どちらも値が複素数である場合をそのまま含まない。そこで次の補題を置く。

補題 1.7.S⊆CS\subseteq\mathbb Cとし、gn:S→Cg_{n}:S\to\mathbb C(n∈Z≥1n\in\mathbb{Z}_{\ge 1})を§E5.1 定義 3.1の意味でSSの上で連続な関数、g:S→Cg:S\to\mathbb Cとする。すべてのε>0\varepsilon>0に対して番号NNが存在して、n≥Nn\ge Nとz∈Sz\in Sについて∣gn(z)−g(z)∣<ε|g_{n}(z)-g(z)|<\varepsilonが成り立つと仮定する。このときggはSSの上で連続である。

証明.a∈Sa\in Sとε>0\varepsilon>0をとる。仮定により、n≥Nn\ge Nとz∈Sz\in Sについて∣gn(z)−g(z)∣<ε/3|g_{n}(z)-g(z)|<\varepsilon/3を満たす番号NNが存在する。gNg_{N}はaaで連続であるから、§E5.1 定義 3.1によりδ>0\delta>0が存在して、z∈Sz\in Sかつ∣z−a∣<δ|z-a|<\deltaを満たすすべてのzzについて∣gN(z)−gN(a)∣<ε/3|g_{N}(z)-g_{N}(a)|<\varepsilon/3である。このとき

∣g(z)−g(a)∣≤∣g(z)−gN(z)∣+∣gN(z)−gN(a)∣+∣gN(a)−g(a)∣<ε3+ε3+ε3=ε|g(z)-g(a)|\le|g(z)-g_{N}(z)|+|g_{N}(z)-g_{N}(a)|+|g_{N}(a)-g(a)| <\frac{\varepsilon}{3}+\frac{\varepsilon}{3}+\frac{\varepsilon}{3}=\varepsilon

である。よってggはaaで連続であり、a∈Sa\in Sは任意であったからSSの上で連続である。▨

2 解析的支援:極限の正則性と導関数列の収束

定理 2.1 (Weierstrass の収束定理).Ω⊆C\Omega\subseteq\mathbb Cを開集合、fnf_{n}(n∈Z≥1n\in\mathbb{Z}_{\ge 1})をΩ\Omegaの上の正則関数とし、f:Ω→Cf:\Omega\to\mathbb Cとする。(fn)(f_{n})がΩ\Omegaの上でffへ定義 1.1の意味で収束するならば、次の二つが成り立つ。

  1. ffはΩ\Omegaの上で正則である。
  2. 各k∈Z≥1k\in\mathbb{Z}_{\ge 1}について、導関数の列(fn(k))n≥1(f_{n}^{(k)})_{n\ge 1}はΩ\Omegaの上でf(k)f^{(k)}へ定義 1.1の意味で収束する。

証明.(1)を示す。a∈Ωa\in\Omegaをとる。Ω\Omegaは開集合であるからD(a,s)⊆ΩD(a,s)\subseteq\Omegaを満たすs>0s>0が存在し、r=s/2r=s/2とおくとD‾(a,r)⊆Ω\overline{D}(a,r)\subseteq\Omegaである。CrC_{r}を円周∣ζ−a∣=r|\zeta-a|=rの反時計回りの閉曲線とし、これを一本の閉曲線からなるサイクル(§E5.4 定義 3.1)とみなす。補題 1.3により、閉円板D‾(a,r)\overline{D}(a,r)と、CrC_{r}の台∣Cr∣={ ζ∣∣ζ−a∣=r }|C_{r}|=\{\,\zeta\mid|\zeta-a|=r\,\}は、どちらもコンパクトである。

仮定により(fn)(f_{n})は∣Cr∣|C_{r}|の上でffへ一様収束する。各fnf_{n}は正則であるから§E5.1 定義 3.1の意味で連続であり、補題 1.7によりffは∣Cr∣|C_{r}|の上で連続である。

z∈D(a,r)z\in D(a,r)を固定する。§E5.6 定理 2.1の後半をfnf_{n}と閉円板D‾(a,r)⊆Ω\overline{D}(a,r)\subseteq\Omegaへ適用すると

fn(z)=12πi∮Crfn(ζ)ζ−z dζf_{n}(z)=\frac{1}{2\pi i}\oint_{C_{r}}\frac{f_{n}(\zeta)}{\zeta-z}\,d\zeta

である。εn=sup⁡ζ∈∣Cr∣∣fn(ζ)−f(ζ)∣\varepsilon_{n}=\sup_{\zeta\in|C_{r}|}|f_{n}(\zeta)-f(\zeta)|とおく。∣fn−f∣|f_{n}-f|は∣Cr∣|C_{r}|の上で連続であり∣Cr∣|C_{r}|は空でないコンパクト集合であるから、§E5.9 命題 1.1によりεn\varepsilon_{n}は最大値として実数の値をとる。(fn)(f_{n})が∣Cr∣|C_{r}|の上で一様収束することからεn→0\varepsilon_{n}\to 0である。∣Cr∣|C_{r}|の上で∣ζ−z∣≥r−∣z−a∣>0|\zeta-z|\ge r-|z-a|>0であるから、∣Cr∣|C_{r}|の上の連続関数(fn(ζ)−f(ζ))/(ζ−z)(f_{n}(\zeta)-f(\zeta))/(\zeta-z)に§E5.4 命題 3.2を適用して

∣12πi∮Crfn(ζ)ζ−z dζ−12πi∮Crf(ζ)ζ−z dζ∣≤12π⋅εnr−∣z−a∣⋅2πr=r εnr−∣z−a∣\left|\frac{1}{2\pi i}\oint_{C_{r}}\frac{f_{n}(\zeta)}{\zeta-z}\,d\zeta -\frac{1}{2\pi i}\oint_{C_{r}}\frac{f(\zeta)}{\zeta-z}\,d\zeta\right| \le\frac{1}{2\pi}\cdot\frac{\varepsilon_{n}}{r-|z-a|}\cdot 2\pi r =\frac{r\,\varepsilon_{n}}{r-|z-a|}

を得る。ここで円周CrC_{r}の長さが2πr2\pi rであることを用いた。右辺はn→∞n\to\inftyで00へ収束する。一方、z∈D‾(a,r)z\in\overline{D}(a,r)でありD‾(a,r)\overline{D}(a,r)はΩ\Omegaに含まれるコンパクト集合であるから、fn(z)→f(z)f_{n}(z)\to f(z)である。極限の一意性(§E2.3 命題 1.3)により

f(z)=12πi∮Crf(ζ)ζ−z dζf(z)=\frac{1}{2\pi i}\oint_{C_{r}}\frac{f(\zeta)}{\zeta-z}\,d\zeta

がD(a,r)D(a,r)のすべての点zzで成り立つ。ffは∣Cr∣|C_{r}|の上で連続であるから、§E5.6 補題 3.1をΓ=Cr\Gamma=C_{r}、φ=f∣∣Cr∣\varphi=f|_{|C_{r}|}、m=1m=1として適用すると、右辺はC∖∣Cr∣\mathbb C\setminus|C_{r}|の上で正則であり、とくにD(a,r)D(a,r)の上で正則である。ゆえにffはD(a,r)D(a,r)の上で正則であり、aaで複素微分可能である。a∈Ωa\in\Omegaは任意であったから、ffはΩ\Omegaの上で正則である。

(2)を示す。k∈Z≥1k\in\mathbb{Z}_{\ge 1}と、Ω\Omegaに含まれるコンパクト集合KKをとる。K=∅K=\varnothingのときは主張が空虚に成り立つので、K≠∅K\ne\varnothingとする。補題 1.5によりρ>0\rho>0をとり、Kρ⊆ΩK_{\rho}\subseteq\Omegaをコンパクト集合とする。(1)によりffは正則であるから、gn=fn−fg_{n}=f_{n}-fはΩ\Omegaの上の正則関数である。z∈Kz\in Kとすると、補題 1.5 (3)によりD‾(z,ρ)⊆Kρ⊆Ω\overline{D}(z,\rho)\subseteq K_{\rho}\subseteq\Omegaである。円周∣ζ−z∣=ρ|\zeta-z|=\rhoはKρK_{\rho}に含まれるから、

μn=sup⁡ζ∈Kρ∣gn(ζ)∣\mu_{n}=\sup_{\zeta\in K_{\rho}}|g_{n}(\zeta)|

とおくと、この円周の上で∣gn(ζ)∣≤μn|g_{n}(\zeta)|\le\mu_{n}である。∣gn∣|g_{n}|はKρK_{\rho}の上で連続でありKρK_{\rho}は空でないコンパクト集合であるから、§E5.9 命題 1.1によりμn\mu_{n}は最大値として実数の値をとる。KρK_{\rho}はΩ\Omegaに含まれるコンパクト集合であるから、仮定によりμn→0\mu_{n}\to 0である。§E5.6 系 4.2をgng_{n}、中心zz、半径ρ\rho、M=μnM=\mu_{n}、m=km=kとして適用すると

∣fn(k)(z)−f(k)(z)∣=∣gn(k)(z)∣≤k! μnρk\bigl|f_{n}^{(k)}(z)-f^{(k)}(z)\bigr|=\bigl|g_{n}^{(k)}(z)\bigr|\le\frac{k!\,\mu_{n}}{\rho^{k}}

である。右辺はz∈Kz\in Kによらず、n→∞n\to\inftyで00へ収束する。よってε>0\varepsilon>0に対してk! μn/ρk<εk!\,\mu_{n}/\rho^{k}<\varepsilonを満たす番号NNをとれば、n≥Nn\ge Nとz∈Kz\in Kについて∣fn(k)(z)−f(k)(z)∣<ε|f_{n}^{(k)}(z)-f^{(k)}(z)|<\varepsilonである。▨

注意 2.2 (実数の上との違い). 実数の上では、微分可能な関数の列が一様収束しても、極限が微分可能であるとは限らない。hn(x)=x2+1/nh_{n}(x)=\sqrt{x^{2}+1/n}とおくと、各hnh_{n}はR\mathbb Rの上で微分可能であり、

∣hn(x)−∣x∣∣=1/nx2+1/n+∣x∣≤1/n1/n=1n\bigl|h_{n}(x)-|x|\bigr|=\frac{1/n}{\sqrt{x^{2}+1/n}+|x|}\le\frac{1/n}{\sqrt{1/n}}=\frac{1}{\sqrt n}

であるから、(hn)(h_{n})はR\mathbb Rの全体でx↦∣x∣x\mapsto|x|へ一様収束する。極限はx=0x=0で微分可能でない。

定理 2.1は、この現象が正則関数では起こらないことを述べている。差を生むのは§E5.6 系 4.2であり、この評価は導関数の値を、その点を囲む円周の上の関数の値だけで押さえる。実数の上には対応する評価がない。

3 Hurwitz の定理

定理 3.1 (Hurwitz の定理).Ω⊆C\Omega\subseteq\mathbb Cを領域、fnf_{n}(n∈Z≥1n\in\mathbb{Z}_{\ge 1})をΩ\Omegaの上の正則関数とし、(fn)(f_{n})がΩ\Omegaの上でffへ定義 1.1の意味で収束するとする。a∈Ωa\in\Omegaとr>0r>0がD‾(a,r)⊆Ω\overline{D}(a,r)\subseteq\Omegaを満たし、円周∣z−a∣=r|z-a|=rの上でffが零点をもたないとする。このとき番号NNが存在して、n≥Nn\ge Nを満たすすべてのnnについて、fnf_{n}がD(a,r)D(a,r)の中にもつ零点の個数と、ffがD(a,r)D(a,r)の中にもつ零点の個数は等しい。ここでどちらの個数も、零点の位数(§E5.8 定義 1.1)を込めて数えたものである。

証明.ffは定理 2.1 (1)によりΩ\Omegaの上で正則である。

まず、D‾(a,r)\overline{D}(a,r)を含む開円板をΩ\Omegaの中にとる。K=D‾(a,r)K=\overline{D}(a,r)は補題 1.3によりコンパクトである。K≠∅K\ne\varnothingであるから補題 1.5によりρ>0\rho>0をとり、Kρ⊆ΩK_{\rho}\subseteq\Omegaとする。r′=r+ρr'=r+\rhoとおくと、∣z−a∣<r′|z-a|<r'を満たすzzについて、∣z−a∣≤r|z-a|\le rならばz∈K⊆Kρz\in K\subseteq K_{\rho}であり、r<∣z−a∣<r′r<|z-a|<r'ならばw=a+r(z−a)/∣z−a∣w=a+r(z-a)/|z-a|が∣w−a∣=r|w-a|=rを満たしてKKに属し、∣z−w∣=∣z−a∣∣1−r/∣z−a∣∣=∣z−a∣−r<r′−r=ρ|z-w|=|z-a|\bigl|1-r/|z-a|\bigr|=|z-a|-r<r'-r=\rhoであるからd(z,K)≤∣z−w∣<ρd(z,K)\le|z-w|<\rhoとなってz∈Kρz\in K_{\rho}である。よってD=D(a,r′)⊆Kρ⊆ΩD=D(a,r')\subseteq K_{\rho}\subseteq\Omegaである。DDは空でない開集合であり、凸であるから任意の二点がDDに含まれる線分で結ばれ、§E5.1 命題 1.4により連結である。ゆえにDDは領域である。

Γ\Gammaを円周∣z−a∣=r|z-a|=rの反時計回りの閉曲線からなるサイクルとする。台∣Γ∣|\Gamma|は補題 1.3によりコンパクトであり、半径r>0r>0の円周であるから空でない。p∉Dp\notin Dならば∣p−a∣≥r′>r|p-a|\ge r'>rであるから、§E5.5 命題 5.6 (1)によりn(Γ,p)=0n(\Gamma,p)=0である。よってΓ\GammaはDDの内部で零ホモローグ(§E5.5 定義 1.2)である。

∣f∣|f|は∣Γ∣|\Gamma|の上で連続であり、∣Γ∣|\Gamma|は空でないコンパクト集合であるから、§E5.9 命題 1.1を−∣f∣-|f|へ適用して、∣f∣|f|は∣Γ∣|\Gamma|の上で最小値mmをとる。仮定によりffは∣Γ∣|\Gamma|の上で零点をもたないのでm>0m>0である。∣Γ∣|\Gamma|はΩ\Omegaに含まれるコンパクト集合であるから、仮定により番号NNが存在して、n≥Nn\ge Nとz∈∣Γ∣z\in|\Gamma|について

∣fn(z)−f(z)∣<m≤∣f(z)∣|f_{n}(z)-f(z)|<m\le|f(z)|

が成り立つ。

n≥Nn\ge Nを固定し、g=fn−fg=f_{n}-fとおく。ffとggはDDの上の正則関数であり、∣Γ∣|\Gamma|の上で∣g∣<∣f∣|g|<|f|であり、∣Γ∣≠∅|\Gamma|\ne\varnothingである。ゆえに§E5.14 定理 4.1を領域DDとサイクルΓ\Gammaへ適用することができ、ffとf+g=fnf+g=f_{n}はどちらもDDの上で恒等的に00ではなく、

∑bn(Γ,b)ord⁡(f,b)=∑bn(Γ,b)ord⁡(fn,b)\sum_{b}n(\Gamma,b)\operatorname{ord}(f,b)=\sum_{b}n(\Gamma,b)\operatorname{ord}(f_{n},b)

が成り立つ。ここでord⁡\operatorname{ord}は§E5.14 定義 1.1の記号であり、極をもたない正則関数については零点の位数(§E5.8 定義 1.1)に一致する。和はそれぞれのDDにおける零点にわたる。§E5.5 命題 5.6 (1)により、∣b−a∣<r|b-a|<rのときn(Γ,b)=1n(\Gamma,b)=1、∣b−a∣>r|b-a|>rのときn(Γ,b)=0n(\Gamma,b)=0である。また∣b−a∣=r|b-a|=rを満たす点は∣Γ∣|\Gamma|に属し、そこではf≠0f\ne 0かつ∣fn∣≥∣f∣−∣g∣>0|f_{n}|\ge|f|-|g|>0であるから、ffの零点でもfnf_{n}の零点でもない。したがって左辺はffがD(a,r)D(a,r)の中にもつ零点を位数込みで数えた個数、右辺はfnf_{n}がD(a,r)D(a,r)の中にもつ零点を位数込みで数えた個数であり、両者は等しい。▨

Hurwitz の定理は、円周を一つ固定した局所的な形で述べた。極限が定数でない場合には、極限の各零点のまわりにこの形を適用することができる。次の系がその形である。

系 3.2.Ω⊆C\Omega\subseteq\mathbb Cを領域、fnf_{n}をΩ\Omegaの上の正則関数とし、(fn)(f_{n})がΩ\Omegaの上でffへ定義 1.1の意味で収束するとする。ffがΩ\Omegaの上で定数でないと仮定する。a∈Ωa\in\Omegaをffの零点とし、その位数(§E5.8 定義 1.1)をk≥1k\ge 1とする。このときr0>0r_{0}>0が存在して、0<r≤r00<r\le r_{0}を満たすすべてのrrについて次が成り立つ。番号NNが存在して、n≥Nn\ge Nを満たすすべてのnnについて、fnf_{n}はD(a,r)D(a,r)の中に位数を込めてちょうどkk個の零点をもつ。とくにfnf_{n}はD(a,r)D(a,r)の中に零点をもつ。

証明.ffは定理 2.1 (1)によりΩ\Omegaの上で正則である。ffは定数でないから、Ω\Omegaの上で恒等的に00ではない。ゆえに§E5.8 命題 2.2により、ρ1>0\rho_{1}>0が存在して、0<∣z−a∣<ρ10<|z-a|<\rho_{1}を満たすz∈Ωz\in\Omegaの全体でf(z)≠0f(z)\ne 0である。またΩ\Omegaは開集合であるからD(a,ρ2)⊆ΩD(a,\rho_{2})\subseteq\Omegaを満たすρ2>0\rho_{2}>0が存在する。r0=12min⁡(ρ1,ρ2)r_{0}=\tfrac12\min(\rho_{1},\rho_{2})とおく。

0<r≤r00<r\le r_{0}とする。D‾(a,r)⊆D(a,ρ2)⊆Ω\overline{D}(a,r)\subseteq D(a,\rho_{2})\subseteq\Omegaであり、円周∣z−a∣=r|z-a|=rの上では0<∣z−a∣=r≤r0<ρ10<|z-a|=r\le r_{0}<\rho_{1}であるからffは零点をもたない。ゆえに定理 3.1を適用することができ、番号NNが存在して、n≥Nn\ge Nについてfnf_{n}がD(a,r)D(a,r)の中にもつ零点の個数は、ffがD(a,r)D(a,r)の中にもつ零点の個数に等しい。ffのD(a,r)D(a,r)における零点はaaだけであり、その位数はkkであるから、この個数はkkである。k≥1k\ge 1であるからfnf_{n}はD(a,r)D(a,r)の中に零点をもつ。▨

系 3.3.Ω⊆C\Omega\subseteq\mathbb Cを領域、fnf_{n}をΩ\Omegaの上の正則関数とし、各nnについてfnf_{n}はΩ\Omegaの上で零点をもたないとする。(fn)(f_{n})がΩ\Omegaの上でffへ定義 1.1の意味で収束するならば、ffはΩ\Omegaの上で恒等的に00であるか、またはΩ\Omegaの上で零点をもたない。

証明.ffがΩ\Omegaの上で恒等的に00でないと仮定し、ffが零点a∈Ωa\in\Omegaをもつとして矛盾を導く。ffは定理 2.1 (1)により正則である。ffは恒等的に00でないから、§E5.8 命題 2.2によりρ1>0\rho_{1}>0が存在して、0<∣z−a∣<ρ10<|z-a|<\rho_{1}を満たすz∈Ωz\in\Omegaの全体でf(z)≠0f(z)\ne 0である。D(a,ρ2)⊆ΩD(a,\rho_{2})\subseteq\Omegaを満たすρ2>0\rho_{2}>0をとり、r=12min⁡(ρ1,ρ2)r=\tfrac12\min(\rho_{1},\rho_{2})とおくと、D‾(a,r)⊆Ω\overline{D}(a,r)\subseteq\Omegaであり、円周∣z−a∣=r|z-a|=rの上でffは零点をもたない。またr<ρ1r<\rho_{1}であるから、ffのD(a,r)D(a,r)における零点はaaだけである。定理 3.1により、ある番号NNが存在して、n≥Nn\ge Nについてfnf_{n}がD(a,r)D(a,r)の中にもつ零点の個数は、ffがD(a,r)D(a,r)の中にもつ零点の個数に等しい。後者はaaの位数(§E5.8 定義 1.1)であり11以上であるから、fNf_{N}はD(a,r)D(a,r)の中に零点をもつ。これはfNf_{N}がΩ\Omegaの上で零点をもたないという仮定に反する。▨

次の系は、後続の記事で Riemann の写像定理を証明するときに用いる形である。

系 3.4.Ω⊆C\Omega\subseteq\mathbb Cを領域、fnf_{n}をΩ\Omegaの上の単射な正則関数とし、(fn)(f_{n})がΩ\Omegaの上でffへ定義 1.1の意味で収束するとする。このときffはΩ\Omegaの上で単射であるか、またはΩ\Omegaの上で定数である。

証明.ffは定理 2.1 (1)によりΩ\Omegaの上で正則である。ffが定数でないと仮定して、ffが単射であることを示す。

ffが単射でないと仮定する。すなわちz1,z2∈Ωz_{1},z_{2}\in\Omegaが存在してz1≠z2z_{1}\ne z_{2}かつf(z1)=f(z2)f(z_{1})=f(z_{2})である。w=f(z1)w=f(z_{1})とおき、g=f−wg=f-w、gn=fn−wg_{n}=f_{n}-wとおく。gng_{n}はΩ\Omegaの上の正則関数であり、(gn)(g_{n})はΩ\Omegaの上でggへ定義 1.1の意味で収束する。実際、gn−g=fn−fg_{n}-g=f_{n}-fであるから、収束の条件は(fn)(f_{n})についてのものと同じである。ffは定数でないからggも定数でなく、z1z_{1}とz2z_{2}はどちらもggの零点である。

系 3.2をgg、(gn)(g_{n})、零点z1z_{1}へ適用してr1>0r_{1}>0を、零点z2z_{2}へ適用してr2>0r_{2}>0を得る。r=13min⁡(r1,r2,∣z1−z2∣)r=\tfrac13\min(r_{1},r_{2},|z_{1}-z_{2}|)とおくと0<r≤r10<r\le r_{1}、0<r≤r20<r\le r_{2}である。同系により、番号N1N_{1}が存在してn≥N1n\ge N_{1}についてgng_{n}はD(z1,r)D(z_{1},r)の中に零点をもち、番号N2N_{2}が存在してn≥N2n\ge N_{2}についてgng_{n}はD(z2,r)D(z_{2},r)の中に零点をもつ。n∗=max⁡(N1,N2)n_{*}=\max(N_{1},N_{2})とし、gn∗g_{n_{*}}のD(z1,r)D(z_{1},r)の中の零点をζ1\zeta_{1}、gn∗g_{n_{*}}のD(z2,r)D(z_{2},r)の中の零点をζ2\zeta_{2}とする。

∣ζ1−ζ2∣≥∣z1−z2∣−∣ζ1−z1∣−∣ζ2−z2∣>∣z1−z2∣−2r≥∣z1−z2∣−23∣z1−z2∣>0|\zeta_{1}-\zeta_{2}|\ge|z_{1}-z_{2}|-|\zeta_{1}-z_{1}|-|\zeta_{2}-z_{2}| >|z_{1}-z_{2}|-2r\ge|z_{1}-z_{2}|-\tfrac23|z_{1}-z_{2}|>0

であるからζ1≠ζ2\zeta_{1}\ne\zeta_{2}である。一方gn∗(ζ1)=gn∗(ζ2)=0g_{n_{*}}(\zeta_{1})=g_{n_{*}}(\zeta_{2})=0、すなわちfn∗(ζ1)=fn∗(ζ2)=wf_{n_{*}}(\zeta_{1})=f_{n_{*}}(\zeta_{2})=wである。これはfn∗f_{n_{*}}が単射であることに反する。

ゆえにffが定数でなければffは単射である。▨

例 3.5 (極限が定数になる単射関数の列).系 3.4の結論から「定数である」という場合を落とすことはできない。Ω=C\Omega=\mathbb C、fn(z)=z/nf_{n}(z)=z/nとおくと、各fnf_{n}は正則であり、fn(z)=fn(z′)f_{n}(z)=f_{n}(z')からz=z′z=z'が従うので単射である。K⊆CK\subseteq\mathbb Cをコンパクト集合とすると、§E2.9 系 4.1によりKKは有界であるから、KKのすべての点zzについて∣z∣≤R|z|\le Rを満たすRRが存在する。ε>0\varepsilon>0に対してR/N<εR/N<\varepsilonを満たすNNをとると、n≥Nn\ge Nとz∈Kz\in Kについて∣fn(z)−0∣=∣z∣/n≤R/N<ε|f_{n}(z)-0|=|z|/n\le R/N<\varepsilonである。よって(fn)(f_{n})は定数関数00へコンパクト集合の上で一様収束する。極限は定数であり、単射ではない。

4 Montel の定理に対する解析的支援

定義 4.1.Ω⊆C\Omega\subseteq\mathbb Cを開集合とし、F\mathcal FをΩ\Omegaの上の正則関数からなる集合とする。F\mathcal Fが正規族 (normal family) であるとは、F\mathcal Fの元からなる任意の列(fn)n≥1(f_{n})_{n\ge 1}に対して、狭義単調増加な写像κ:Z≥1→Z≥1\kappa:\mathbb{Z}_{\ge 1}\to\mathbb{Z}_{\ge 1}と関数g:Ω→Cg:\Omega\to\mathbb Cが存在して、部分列(fκ(k))k≥1(f_{\kappa(k)})_{k\ge 1}がΩ\Omegaの上でggへ定義 1.1の意味で収束することをいう。

注意 4.2 (正規族の定義について). 定義について三点を注意する。

第一に、部分列の極限ggは自動的に正則である。実際、(fκ(k))(f_{\kappa(k)})はΩ\Omegaの上の正則関数の列であるから、定理 2.1 (1)が適用される。したがって定義でggの正則性を要求する必要はない。

第二に、族の元が互いに異なることも、族が可算であることも要求しない。列(fn)(f_{n})の項が重複してもよい。

第三に、本記事の定義は、部分列がΩ\Omegaの上の複素数値関数へ収束することを要求する。値が無限へ発散する場合を極限として許す定義もあり、その定義のもとでは有理型関数の族に対する正規性の判定が主題になる。本記事はその形を扱わない。

正規族であるための十分条件として、本記事が扱うのは次の条件である。

定義 4.3.Ω⊆C\Omega\subseteq\mathbb Cを開集合とし、F\mathcal FをΩ\OmegaからC\mathbb Cへの関数からなる集合とする。F\mathcal Fが局所一様有界 (locally uniformly bounded) であるとは、Ω\Omegaの各点aaに対してr>0r>0と実数MMが存在して、D(a,r)⊆ΩD(a,r)\subseteq\Omegaであり、かつF\mathcal Fのすべての元ffとD(a,r)D(a,r)のすべての点zzについて

∣f(z)∣≤M|f(z)|\le M

が成り立つことをいう。rrとMMは点aaに依存してよいが、MMは族の元ffにも点zzにも依存しない。

命題 4.4.Ω⊆C\Omega\subseteq\mathbb Cを開集合、F\mathcal FをΩ\OmegaからC\mathbb Cへの関数からなる集合とする。次の二つは同値である。

  1. F\mathcal Fは定義 4.3の意味で局所一様有界である。
  2. Ω\Omegaに含まれるすべてのコンパクト集合KKに対して実数MKM_{K}が存在して、F\mathcal Fのすべての元ffとKKのすべての点zzについて∣f(z)∣≤MK|f(z)|\le M_{K}が成り立つ。

証明.(1)⇒\Rightarrow(2)を示す。K⊆ΩK\subseteq\Omegaをコンパクト集合とする。K=∅K=\varnothingのときはMK=0M_{K}=0でよい。K≠∅K\ne\varnothingとする。

V={ D(a,r) ∣ a∈Ω, r>0, D(a,r)⊆Ω, F は D(a,r) の上で一様有界である }\mathcal V=\Bigl\{\,D(a,r)\ \Bigm|\ a\in\Omega,\ r>0,\ D(a,r)\subseteq\Omega,\ \text{$\mathcal F$ は $D(a,r)$ の上で一様有界である}\,\Bigr\}

とおく。ここで「F\mathcal FがD(a,r)D(a,r)の上で一様有界である」とは、実数MMが存在してF\mathcal Fのすべての元ffとD(a,r)D(a,r)のすべての点zzについて∣f(z)∣≤M|f(z)|\le Mが成り立つことをいう。(1)により、KKの各点はV\mathcal Vのある元に属するからK⊆⋃V∈VVK\subseteq\bigcup_{V\in\mathcal V}Vである。§E2.19 命題 2.6により有限個のV1,…,Vp∈VV_{1},\dots,V_{p}\in\mathcal VでK⊆V1∪⋯∪VpK\subseteq V_{1}\cup\cdots\cup V_{p}を満たすものが存在する。各ViV_{i}についてF\mathcal FをViV_{i}の上で押さえる実数MiM_{i}を一つずつとる。MK=max⁡{M1,…,Mp}M_{K}=\max\{M_{1},\dots,M_{p}\}とおくと、F\mathcal Fの各元ffとKKの各点zzについて、z∈Viz\in V_{i}を満たすiiをとって∣f(z)∣≤Mi≤MK|f(z)|\le M_{i}\le M_{K}である。

(2)⇒\Rightarrow(1)を示す。a∈Ωa\in\Omegaとする。D(a,s)⊆ΩD(a,s)\subseteq\Omegaを満たすs>0s>0をとり、r=s/2r=s/2とおくとD‾(a,r)⊆Ω\overline{D}(a,r)\subseteq\Omegaである。補題 1.3によりD‾(a,r)\overline{D}(a,r)はコンパクトである。(2)をこのコンパクト集合へ適用してM=MD‾(a,r)M=M_{\overline{D}(a,r)}とおくと、D(a,r)⊆D‾(a,r)D(a,r)\subseteq\overline{D}(a,r)であるから、F\mathcal Fのすべての元ffとD(a,r)D(a,r)のすべての点zzについて∣f(z)∣≤M|f(z)|\le Mである。▨

次の命題が、Montel の定理の証明のうち正則性を用いる部分である。局所一様有界性という値についての仮定から、族全体に共通のδ\deltaをとることができるという同程度連続性が従う。この含意は正則性に依存する。実数の上の連続関数については、§E2.31 例 1.7が、[0,1][0,1]の上で値が00以上11以下の連続関数からなる族であって同程度連続でないものを与えている。

命題 4.5.Ω⊆C\Omega\subseteq\mathbb Cを開集合、F\mathcal FをΩ\Omegaの上の正則関数からなる定義 4.3の意味で局所一様有界な集合とし、K⊆ΩK\subseteq\Omegaを空でないコンパクト集合とする。このときρ>0\rho>0と実数L>0L>0が存在して、F\mathcal Fのすべての元ffと、∣z−w∣≤ρ|z-w|\le\rhoを満たすKKのすべての二点z,wz,wについて

∣f(z)−f(w)∣≤L ∣z−w∣|f(z)-f(w)|\le L\,|z-w|

が成り立つ。とくに、制限からなる族F∣K={ f∣K∣f∈F }\mathcal F|_{K}=\{\,f|_{K}\mid f\in\mathcal F\,\}は、KKに制限距離を入れたとき§E2.31 定義 1.4の意味で一様に同程度連続であり、§E2.31 定義 1.2の意味で同程度連続である。

証明.補題 1.5をKKへ適用してρ>0\rho>0をとり、Kρ⊆ΩK_{\rho}\subseteq\Omegaをコンパクト集合とする。KρK_{\rho}はKKを含むから空でない。ふたたび同補題をKρK_{\rho}へ適用してσ>0\sigma>0をとり、(Kρ)σ⊆Ω(K_{\rho})_{\sigma}\subseteq\Omegaをコンパクト集合とする。命題 4.4 (1)⇒\Rightarrow(2)により、実数M≥0M\ge 0が存在して、F\mathcal Fのすべての元ffと(Kρ)σ(K_{\rho})_{\sigma}のすべての点ζ\zetaについて∣f(ζ)∣≤M|f(\zeta)|\le Mである。

F\mathcal Fの元ffをとる。KρK_{\rho}の各点ζ\zetaについて、補題 1.5 (3)によりD‾(ζ,σ)⊆(Kρ)σ⊆Ω\overline{D}(\zeta,\sigma)\subseteq(K_{\rho})_{\sigma}\subseteq\Omegaであり、円周∣ξ−ζ∣=σ|\xi-\zeta|=\sigmaの上で∣f(ξ)∣≤M|f(\xi)|\le Mである。§E5.6 系 4.2をff、中心ζ\zeta、半径σ\sigma、m=1m=1として適用すると

∣f′(ζ)∣≤Mσ|f'(\zeta)|\le\frac{M}{\sigma}

である。この評価はKρK_{\rho}のすべての点で成り立ち、F\mathcal Fの元ffにも依存しない。

L=max⁡(M/σ, 1)L=\max\bigl(M/\sigma,\ 1\bigr)とおく。z,w∈Kz,w\in Kが∣z−w∣≤ρ|z-w|\le\rhoを満たすとする。γ(t)=z+t(w−z)\gamma(t)=z+t(w-z)(t∈[0,1]t\in[0,1])は始点zz、終点wwの区分的に一階連続微分可能な曲線(§E5.4 定義 2.1)であり、その長さは∣w−z∣|w-z|である。γ\gammaの台はKρK_{\rho}に含まれる。実際t∈[0,1]t\in[0,1]について∣γ(t)−z∣=t∣w−z∣≤ρ|\gamma(t)-z|=t|w-z|\le\rhoであり、z∈Kz\in Kであるからd(γ(t),K)≤ρd(\gamma(t),K)\le\rhoである。ffはΩ\Omegaの上で正則であるから§E5.6 定理 4.1によりf′f'もΩ\Omegaの上で正則であり、とくに連続である。ffはf′f'の原始関数であるから、§E5.4 定理 4.2により

f(w)−f(z)=∫γf′(ζ) dζf(w)-f(z)=\int_{\gamma}f'(\zeta)\,d\zeta

である。γ\gammaの台の上で∣f′∣≤M/σ≤L|f'|\le M/\sigma\le Lであるから、§E5.4 命題 3.2により

∣f(w)−f(z)∣≤L ∣w−z∣|f(w)-f(z)|\le L\,|w-z|

である。

最後の主張を示す。ε>0\varepsilon>0をとり、δ=min⁡(ρ, ε/(L+1))\delta=\min\bigl(\rho,\ \varepsilon/(L+1)\bigr)とおく。δ>0\delta>0である。F\mathcal Fの元ffと、∣z−w∣<δ|z-w|<\deltaを満たすKKの二点z,wz,wについて、∣z−w∣<δ≤ρ|z-w|<\delta\le\rhoであるから上の評価を用いることができ、

∣f(z)−f(w)∣≤L∣z−w∣<Lδ≤LεL+1<ε|f(z)-f(w)|\le L|z-w|<L\delta\le\frac{L\varepsilon}{L+1}<\varepsilon

である。δ\deltaはffにもz,wz,wにも依存しないから、§E2.31 定義 1.4の意味でF∣K\mathcal F|_{K}は一様に同程度連続である。一様に同程度連続な族が§E2.31 定義 1.2の意味で同程度連続であることは、後者の条件が前者の条件で基準点zzを固定したものであることによる。▨

5 Montel の定理

定理 5.1 (Montel の定理).Ω⊆C\Omega\subseteq\mathbb Cを開集合とし、F\mathcal FをΩ\Omegaの上の正則関数からなる定義 4.3の意味で局所一様有界な集合とする。このときF\mathcal Fは定義 4.1の意味で正規族である。

証明.Ω=∅\Omega=\varnothingの場合、Ω\Omegaの上の関数は空写像だけであり、Ω\Omegaに含まれるコンパクト集合は∅\varnothingだけである。任意の列に対して恒等写像κ\kappaと空写像ggをとれば、定義 1.1の条件は空虚に成り立つ。以下Ω≠∅\Omega\ne\varnothingとする。

(fj)j≥1(f_{j})_{j\ge 1}をF\mathcal Fの元からなる列とする。

補題 1.6により、Ω\Omegaに含まれるコンパクト集合の列(Kn)n≥1(K_{n})_{n\ge 1}で補題 1.6 (2)と補題 1.6 (3)を満たすものをとる。

まず、一つのコンパクト集合の上で部分列を取り出す。n∈Z≥1n\in\mathbb{Z}_{\ge 1}と狭義単調増加な写像τ:Z≥1→Z≥1\tau:\mathbb{Z}_{\ge 1}\to\mathbb{Z}_{\ge 1}に対して、狭義単調増加な写像υ:Z≥1→Z≥1\upsilon:\mathbb{Z}_{\ge 1}\to\mathbb{Z}_{\ge 1}が存在して、列(fτ(υ(k)))k≥1(f_{\tau(\upsilon(k))})_{k\ge 1}はKnK_{n}の上で一様収束する。ここで「KnK_{n}の上で一様収束する」とは、ある関数h:Kn→Ch:K_{n}\to\mathbb Cが存在して、すべてのε>0\varepsilon>0に対して番号NNが存在し、k≥Nk\ge Nとz∈Knz\in K_{n}について∣fτ(υ(k))(z)−h(z)∣<ε|f_{\tau(\upsilon(k))}(z)-h(z)|<\varepsilonが成り立つことをいう。

Kn=∅K_{n}=\varnothingのときはυ\upsilonを恒等写像、hhを空写像とすればよい。以下Kn≠∅K_{n}\ne\varnothingとする。KnK_{n}にC\mathbb Cの距離の制限を入れると、§E2.12 命題 4.8により制限距離が生じる位相は部分空間位相に一致するので、KnK_{n}はコンパクト距離空間である。値域はC\mathbb Cであり、これは Euclid 距離を入れたR2\mathbb R^{2}と同一視される(§E1.14 定義 4.1、§E2.1 定義 3.2)から、§E2.5 命題 4.2により完備距離空間である。F\mathcal Fの各元はΩ\Omegaの上で正則であり、とくに連続であるから、制限からなる族F∣Kn\mathcal F|_{K_{n}}はC(Kn,C)C(K_{n},\mathbb C)の部分集合である。

F∣Kn\mathcal F|_{K_{n}}が同程度連続であることは命題 4.5による。各点で全有界(§E2.31 定義 2.1)であることを示す。命題 4.4 (1)⇒\Rightarrow(2)により、実数M≥0M\ge 0が存在して、F\mathcal Fのすべての元ffとKnK_{n}のすべての点zzについて∣f(z)∣≤M|f(z)|\le Mである。z∈Knz\in K_{n}を固定すると、F∣Kn(z)={f(z):f∈F}⊆D‾(0,M)\mathcal F|_{K_{n}}(z)=\{f(z) : f\in\mathcal F\}\subseteq\overline{D}(0,M)である。D‾(0,M)\overline{D}(0,M)は有界かつ閉であるから§E2.9 定理 4.3(n=2n=2)によりコンパクトであり、§E2.9 系 3.3により、制限距離を入れた距離空間として全有界である。§E2.8 命題 3.1によりその部分集合F∣Kn(z)\mathcal F|_{K_{n}}(z)も全有界であり、制限距離の制限はもとの距離の制限であるから、F∣Kn(z)\mathcal F|_{K_{n}}(z)はC\mathbb Cの部分集合として全有界である。

ゆえに§E2.31 系 4.5を、定義域KnK_{n}、値域C\mathbb C、族F∣Kn\mathcal F|_{K_{n}}、点列(fτ(k)∣Kn)k≥1(f_{\tau(k)}|_{K_{n}})_{k\ge 1}へ適用することができ、この点列の部分列とh∈C(Kn,C)h\in C(K_{n},\mathbb C)で、部分列がhhへ§E2.31 定義 4.3の意味で一様収束するものが存在する。部分列をとることは、狭義単調増加な写像υ\upsilonによる添字の合成にほかならない。また§E2.30 定義 2.5の一様距離はKnK_{n}の上の最大値として定まるから、lim⁡k→∞d∞(fτ(υ(k))∣Kn,h)=0\lim_{k\to\infty}d_{\infty}(f_{\tau(\upsilon(k))}|_{K_{n}},h)=0が成り立つことと、上に述べたε\varepsilonとNNによる条件が成り立つことは同じ内容である。

この部分列抽出をK1,K2,…K_1,K_2,\ldotsに対して帰納的に適用する。TTをZ≥1\mathbb Z_{\ge1}からZ≥1\mathbb Z_{\ge1}への狭義単調増加写像の全体とする。τ0=id\tau_0=\mathrm{id}とし、各n≥0n\ge0について、Kn+1K_{n+1}の上で一様収束する部分列を与える狭義単調増加写像υn+1\upsilon_{n+1}を直前の列(fτn(k))k≥1(f_{\tau_n(k)})_{k\ge1}に対して取り、τn+1=τn∘υn+1\tau_{n+1}=\tau_n\circ\upsilon_{n+1}とおく。したがって

τn+1=τn∘υn+1(υn+1∈T),(fτn+1(k))k≥1 は Kn+1 の上で一様収束する\tau_{n+1}=\tau_{n}\circ\upsilon_{n+1}\quad(\upsilon_{n+1}\in T),\qquad (f_{\tau_{n+1}(k)})_{k\ge 1}\ \text{は}\ K_{n+1}\ \text{の上で一様収束する}

を満たす列(τn)(\tau_n)を得る。

κ(k)=τk(k)\kappa(k)=\tau_{k}(k)(k∈Z≥1k\in\mathbb{Z}_{\ge 1})とおく。κ\kappaが狭義単調増加であることを示す。υk+1\upsilon_{k+1}は狭義単調増加な写像であるからυk+1(k+1)≥k+1\upsilon_{k+1}(k+1)\ge k+1であり、τk\tau_{k}も狭義単調増加であるから

κ(k+1)=τk+1(k+1)=τk(υk+1(k+1))≥τk(k+1)>τk(k)=κ(k)\kappa(k+1)=\tau_{k+1}(k+1)=\tau_{k}\bigl(\upsilon_{k+1}(k+1)\bigr)\ge\tau_{k}(k+1)>\tau_{k}(k)=\kappa(k)

である。

次に、各m∈Z≥1m\in\mathbb{Z}_{\ge 1}について、列(fκ(k))k≥m(f_{\kappa(k)})_{k\ge m}が(fτm(j))j≥1(f_{\tau_{m}(j)})_{j\ge 1}の部分列であることを示す。k≥mk\ge mに対してωm,k=υm+1∘υm+2∘⋯∘υk\omega_{m,k}=\upsilon_{m+1}\circ\upsilon_{m+2}\circ\cdots\circ\upsilon_{k}とおく(k=mk=mのときは恒等写像とする)。狭義単調増加な写像の合成は狭義単調増加であるからωm,k∈T\omega_{m,k}\in Tであり、τk=τm∘ωm,k\tau_{k}=\tau_{m}\circ\omega_{m,k}である。jk=ωm,k(k)j_{k}=\omega_{m,k}(k)とおくとκ(k)=τm(jk)\kappa(k)=\tau_{m}(j_{k})である。jkj_{k}がk≥mk\ge mについて狭義単調増加であることは、

jk+1=ωm,k+1(k+1)=ωm,k(υk+1(k+1))≥ωm,k(k+1)>ωm,k(k)=jkj_{k+1}=\omega_{m,k+1}(k+1)=\omega_{m,k}\bigl(\upsilon_{k+1}(k+1)\bigr) \ge\omega_{m,k}(k+1)>\omega_{m,k}(k)=j_{k}

による。jkj_{k}は正の整数からなる狭義単調増加な列であるから、k≥mk\ge mについてjk≥jm+(k−m)≥k−m+1j_{k}\ge j_{m}+(k-m)\ge k-m+1が成り立つ。(fτm(j))j≥1(f_{\tau_{m}(j)})_{j\ge 1}はKmK_{m}の上である関数hmh_{m}へ一様収束するから、ε>0\varepsilon>0に対して番号NNをとり、k0=m+Nk_{0}=m+Nとおく。k≥k0k\ge k_{0}ならばjk≥k−m+1≥N+1>Nj_{k}\ge k-m+1\ge N+1>Nであるから、k≥k0k\ge k_{0}とz∈Kmz\in K_{m}について∣fκ(k)(z)−hm(z)∣=∣fτm(jk)(z)−hm(z)∣<ε|f_{\kappa(k)}(z)-h_{m}(z)|=|f_{\tau_{m}(j_{k})}(z)-h_{m}(z)|<\varepsilonである。ゆえに(fκ(k))k≥1(f_{\kappa(k)})_{k\ge 1}はKmK_{m}の上でhmh_{m}へ一様収束する。

z∈Ωz\in\Omegaとすると、補題 1.6 (2)によりz∈Kmz\in K_{m}を満たすmmが存在する。上で示した一様収束により(fκ(k)(z))k≥1(f_{\kappa(k)}(z))_{k\ge 1}はhm(z)h_{m}(z)へ収束する。z∈Km∩Km′z\in K_{m}\cap K_{m'}であれば、§E2.3 命題 1.3によりhm(z)=hm′(z)h_{m}(z)=h_{m'}(z)である。したがって

g(z)=lim⁡k→∞fκ(k)(z)(z∈Ω)g(z)=\lim_{k\to\infty}f_{\kappa(k)}(z)\qquad(z\in\Omega)

はΩ\Omegaの上の関数を定め、KmK_{m}の上でg=hmg=h_{m}である。

K⊆ΩK\subseteq\Omegaをコンパクト集合、ε>0\varepsilon>0とする。補題 1.6 (3)によりK⊆KNK\subseteq K_{N}を満たすNNが存在する。番号N′N'が存在して、k≥N′k\ge N'とz∈KNz\in K_{N}について∣fκ(k)(z)−hN(z)∣<ε|f_{\kappa(k)}(z)-h_{N}(z)|<\varepsilonである。K⊆KNK\subseteq K_{N}かつKNK_{N}の上でhN=gh_{N}=gであるから、k≥N′k\ge N'とz∈Kz\in Kについて∣fκ(k)(z)−g(z)∣<ε|f_{\kappa(k)}(z)-g(z)|<\varepsilonである。ゆえに(fκ(k))(f_{\kappa(k)})はΩ\Omegaの上でggへ定義 1.1の意味で収束する。κ\kappaは狭義単調増加であるから、F\mathcal Fは正規族である。▨

例 5.2 (有界な正則関数の族).Ω=D(0,1)\Omega=D(0,1)、M>0M>0とし、

F={ f:Ω→C ∣ f は Ω の上で正則であり、 Ω のすべての点 z について ∣f(z)∣≤M }\mathcal F=\{\,f:\Omega\to\mathbb C\ \mid\ f\ \text{は}\ \Omega\ \text{の上で正則であり、}\ \Omega\ \text{のすべての点}\ z\ \text{について}\ |f(z)|\le M\,\}

とおく。Ω\Omegaの各点aaに対して、D(a,r)⊆ΩD(a,r)\subseteq\Omegaを満たすr>0r>0をとれば、F\mathcal Fのすべての元とD(a,r)D(a,r)のすべての点について∣f(z)∣≤M|f(z)|\le Mであるから、F\mathcal Fは定義 4.3の意味で局所一様有界である。ゆえに定理 5.1によりF\mathcal Fは正規族である。

M=1M=1とした族は、単位円板から単位円板への正則写像をすべて含む。実際、そのような写像ffはΩ\Omegaのすべての点zzについて∣f(z)∣<1|f(z)|<1を満たし、とくに∣f(z)∣≤1|f(z)|\le 1である。したがって§E5.16 定理 2.1が扱う関数は、すべてこの族に属する。

例 5.3 (正規族でない族).Ω=D(0,1)\Omega=D(0,1)とし、fn(z)=nzf_{n}(z)=nz、F={ fn∣n∈Z≥1 }\mathcal F=\{\,f_{n}\mid n\in\mathbb{Z}_{\ge 1}\,\}とおく。各fnf_{n}はΩ\Omegaの上で正則である。この族は正規族でない。

実際、列(fn)n≥1(f_{n})_{n\ge 1}と狭義単調増加な写像κ\kappaをとる。K=D‾(0,1/2)K=\overline{D}(0,1/2)は補題 1.3によりコンパクトであり、K⊆ΩK\subseteq\Omegaである。(fκ(k))(f_{\kappa(k)})がΩ\Omegaの上のある関数ggへ定義 1.1の意味で収束すると仮定する。KKへ条件を適用し、z=1/2∈Kz=1/2\in Kをとると、複素数の列(fκ(k)(1/2))k≥1=(κ(k)/2)k≥1(f_{\kappa(k)}(1/2))_{k\ge 1}=(\kappa(k)/2)_{k\ge 1}はg(1/2)g(1/2)へ収束する。ε=1\varepsilon=1に対して番号NNをとると、k≥Nk\ge Nについてκ(k)/2<∣g(1/2)∣+1\kappa(k)/2<|g(1/2)|+1である。κ\kappaは狭義単調増加な正の整数の列であるから、kkについての帰納法によりκ(k)≥k\kappa(k)\ge kが成り立ち、k≥Nk\ge Nについてk/2<∣g(1/2)∣+1k/2<|g(1/2)|+1となる。ところが Archimedes の性質によりk/2≥∣g(1/2)∣+1k/2\ge|g(1/2)|+1を満たすk≥Nk\ge Nが存在するので、これは矛盾である。ゆえに一様収束する部分列は存在せず、F\mathcal Fは正規族でない。

この族が定理 5.1の仮定を満たさないことも直接確かめることができる。定義 4.3の条件を点a=1/2a=1/2について見ると、D(1/2,r)⊆ΩD(1/2,r)\subseteq\Omegaを満たすどのようなr>0r>0をとっても、1/2∈D(1/2,r)1/2\in D(1/2,r)であり∣fn(1/2)∣=n/2|f_{n}(1/2)|=n/2はnnについて上に有界でないから、条件にある実数MMは存在しない。よってF\mathcal Fは局所一様有界でない。

注意 5.4 (本記事が扱わない範囲). 三点を挙げる。

第一に、本記事は定理 5.1の逆を扱わない。すなわち、正則関数からなる正規族が局所一様有界であるかどうかを、本記事は論じない。以後の議論で用いるのは、局所一様有界性から正規性を導く向きだけである。

第二に、注意 4.2の第三点で述べたとおり、値が無限へ発散する場合を極限として許す正規族の定義があり、その定義のもとで有理型関数の族に対する正規性の判定が主題になる。本記事はこの形を扱わない。

第三に、一意化定理と Picard の定理は本単元では扱わない。これらは「Riemann 面 I」が扱う。本単元では、定理 5.1と系 3.4を、次の記事で複素平面の単連結領域に対する Riemann の写像定理を証明するために用いる。

6 演習

問題 6.1.

  • 例 1.2で、K⊆D(0,1)K\subseteq D(0,1)がコンパクトであることからmax⁡z∈K∣z∣<1\max_{z\in K}|z|<1を導いた。KKを単に有界な部分集合としたとき、この不等式が成り立たない例を一つ挙げる。
  • 定理 2.1 (1)の証明で、ffが円周∣Cr∣|C_{r}|の上で連続であることを先に確かめた。この段を飛ばすと、どの結果を適用することができなくなるかを述べる。
  • 定理 2.1 (2)の証明で、コンパクト集合KKの各点を中心として§E5.6 系 4.2を適用した。半径ρ\rhoをKKのすべての点に共通にとることができた根拠を述べる。
  • 定理 3.1の証明で、Rouché の定理を適用する領域としてD(a,r)D(a,r)ではなくD(a,r+ρ)D(a,r+\rho)をとった。D(a,r)D(a,r)では適用することができない理由を、§E5.14 定理 4.1の仮定に照らして述べる。
  • 系 3.3の結論から「恒等的に00である」という場合を落とすことはできない。Ω=D(0,1)\Omega=D(0,1)の上のfn(z)=1/nf_{n}(z)=1/nについて、このことを確かめる。
  • 系 3.4の証明で、二つの零点のまわりの円板が交わらないように半径rrをとった。この条件がなければ矛盾を導くことができない理由を述べる。
  • 命題 4.5の証明で、補題 1.5を二度用いた。一度だけの適用では足りない理由を、線分[z,w][z,w]と導関数の評価が必要になる集合の違いとして述べる。
  • 定理 5.1の証明で、対角線の列(fκ(k))(f_{\kappa(k)})がKmK_{m}の上で一様収束することを、番号mm以降だけを見て示した。有限個の初項が一様収束の結論に影響しない理由を述べる。
  • 定理 5.1の証明で、Kn+1K_{n+1}の上で収束する列を、KnK_nの上で収束する列の部分列として取る必要がある理由を、対角線の列を固定したKmK_mへ制限したときの振る舞いから説明する。

参考文献

  1. Lars V. Ahlfors, Complex Analysis, 3rd ed., AMS Chelsea Publishing 385, American Mathematical Society, Providence, R.I., 2021, originally published 1979.正則関数列の一様収束に関する Weierstrass の定理と、正規族を参考にした。
  2. John B. Conway, Functions of One Complex Variable I, 2nd ed., Graduate Texts in Mathematics, Springer, New York, 1978.解析関数の空間における収束とコンパクト性を主題とし、Hurwitz の定理と Montel の定理を参考にした。
  3. Walter Rudin, Real and Complex Analysis, 3rd ed., McGraw Hill, 1987.正規族を用いる Riemann の写像定理の証明を参考にした。

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