§E2.33コンパクト化と連続関数環

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連続関数は、位相空間の点を数値によって識別し、その位相的な構造を反映する。とりわけ Stone–Weierstrass の定理は、コンパクト空間上で定数関数を含み点を分離する実部分代数が、すべての実数値連続関数を一様に近似することを示す。

非コンパクトな空間では、どの有界連続関数を付け加えた点まで延長することができるかが、コンパクト化の選び方に依存する。たとえば、Stone–Čech のコンパクト化ではすべての有界実数値連続関数が延長する一方、より小さいコンパクト化では延長する関数が限られる。この違いから、コンパクト化を延長可能な関数の集まりによって記述することができるかという問いが生じる。

本記事では、コンパクト化と有界実数値連続関数の代数との対応、およびコンパクト化の順序との関係を扱う。

1 一様閉部分代数

定義 1.1 (一様閉部分代数と延長関数の代数).XXを位相空間とする。有界実数値連続関数の空間Cb(X,R)C_b(X,\R)の部分代数が一様距離について閉集合であるとき、一様閉部分代数 (uniformly closed subalgebra) という。X=∅X=\emptysetのときはCb(X,R)C_b(X,\R)を空写像だけからなる零代数とする。この場合には定数関数の00と11が一致し、単位元について0=10=1を許す。

XXのコンパクト化αX\alpha Xに対して、

Aα={f∈Cb(X,R)∣ある f~∈C(αX,R) が f~∣X=f を満たす}A_\alpha=\{f\in C_b(X,\R)\mid \text{ある }\widetilde f\in C(\alpha X,\R)\text{ が }\widetilde f|_X=f\text{ を満たす}\}

と定める。

命題 1.2.XXを T3½ 空間、αX\alpha XをXXのコンパクト化とする。制限写像

rα ⁣:C(αX,R)⟶Cb(X,R),u⟼u∣Xr_\alpha\colon C(\alpha X,\R)\longrightarrow C_b(X,\R),\qquad u\longmapsto u|_X

は、その像AαA_\alphaへの等距離な実代数同型である。AαA_\alphaは定数関数をすべて含む一様閉部分代数であり、XXの点と閉集合を分離する。すなわち、任意の閉集合F⊆XF\subseteq Xと任意のx∈X∖Fx\in X\setminus Fに対して

f(x)∉cl⁡R(f(F))f(x)\notin\tpcl[\R]{f(F)}

を満たすf∈Aαf\in A_\alphaが存在する。

証明.X=∅X=\emptysetならば、稠密性からαX=∅\alpha X=\emptysetであり、制限写像は零代数の恒等写像である。点と閉集合の分離条件も満たされる。X≠∅X\ne\emptysetとする。最大値・最小値の存在§E2.19 定理 4.4により、コンパクト空間上の実数値連続関数は有界であるからC(αX,R)=Cb(αX,R)C(\alpha X,\R)=C_b(\alpha X,\R)である。XXはαX\alpha Xで稠密なので、§E2.16 命題 3.1によりrαr_\alphaは等距離写像である。制限は和・積・実数倍と定数関数を保つから、その像への実代数同型である。

§E2.16 定理 2.6によりCb(αX,R)C_b(\alpha X,\R)は完備である。等距離像AαA_\alphaも完備なので、§E2.5 定理 3.3によりCb(X,R)C_b(X,\R)の閉集合である。

F⊆XF\subseteq Xを閉集合、x∈X∖Fx\in X\setminus Fとする。部分空間の閉包の公式§E2.12 命題 4.7 (1)により

cl⁡αX(F)∩X=F\tpcl[\alpha X]{F}\cap X=F

であるから、x∉cl⁡αX(F)x\notin\tpcl[\alpha X]{F}である。コンパクト Hausdorff 空間αX\alpha Xは完全正則である§E2.19 系 6.12。したがって、u(x)=1u(x)=1かつu∣cl⁡αX(F)=0u|_{\tpcl[\alpha X]{F}}=0を満たす連続関数u ⁣:αX→[0,1]u\colon\alpha X\to[0,1]が存在する。f=u∣Xf=u|_Xとおけば、f∈Aαf\in A_\alpha、f(x)=1f(x)=1、cl⁡R(f(F))⊆{0}\tpcl[\R]{f(F)}\subseteq\{0\}であり、分離条件を得る。▨

2 コンパクト化と一様閉部分代数の対応

命題 2.1.XXを T3½ 空間、A⊆Cb(X,R)A\subseteq C_b(X,\R)を、定数関数をすべて含み点と閉集合を分離する一様閉実部分代数とする。各f∈Af\in Aに対してMf=max⁡{1,∥f∥∞}M_f=\max\{1,\|f\|_\infty\}とおき、

PA=∏f∈A[−Mf,Mf],eA ⁣:X⟶PA,eA(x)=(f(x))f∈A,KA=cl⁡PA(eA(X))P_A=\prod_{f\in A}[-M_f,M_f],\qquad e_A\colon X\longrightarrow P_A,\quad e_A(x)=(f(x))_{f\in A}, \qquad K_A=\tpcl[P_A]{e_A(X)}

と定める。eAe_Aは位相的埋め込みであり、XXとeA(X)e_A(X)を同一視するとKAK_AはXXのコンパクト化である。このコンパクト化へ連続に延長することができる有界実数値連続関数の全体はAAに等しい。

証明.X=∅X=\emptysetならば、AAは零代数、eA(X)=∅e_A(X)=\emptyset、KA=∅K_A=\emptysetであり、すべての結論が成り立つ。X≠∅X\ne\emptysetとする。XXは T1 空間なので、§E2.15 補題 4.1によりAAは点も分離する。各ffの値域を[−Mf,Mf][-M_f,M_f]に制限しても、点と閉集合の分離条件は保たれる。したがって§E2.14 系 6.7によりeAe_Aは位相的埋め込みである。

各閉区間[−Mf,Mf][-M_f,M_f]はコンパクト Hausdorff 空間である。§E2.19 定理 8.2と§E2.15 定理 2.8 (3)によりPAP_Aはコンパクト Hausdorff 空間であり、その閉部分空間KAK_Aもコンパクト Hausdorff 空間である§E2.19 命題 4.1。eA(X)e_A(X)はKAK_Aで稠密なので、KAK_AはeAe_Aによる同一視のもとでXXのコンパクト化である。

各f∈Af\in Aに対して、座標射影の制限をf^=pr⁡f∣KA\widehat f=\pr_f|_{K_A}とおくと、f^∘eA=f\widehat f\circ e_A=fである。稠密部分集合eA(X)e_A(X)上で連続関数が一致すればKAK_A全体で一致する§E2.22 補題 2.1。したがって、f,g∈Af,g\in Aとc∈Rc\in\Rに対して

f+g^=f^+g^,fg^=f^ g^,cf^=cf^\widehat{f+g}=\widehat f+\widehat g,\qquad \widehat{fg}=\widehat f\,\widehat g,\qquad \widehat{cf}=c\widehat f

が成り立ち、定数関数の延長も同じ定数関数である。よってA^={f^∣f∈A}\widehat A=\{\widehat f\mid f\in A\}はC(KA,R)C(K_A,\R)の定数関数をすべて含む実部分代数である。KAK_Aの相異なる二点はある座標で異なるので、A^\widehat Aは点を分離する。

Stone–Weierstrass の定理§E2.32 定理 2.6により、A^\widehat AはC(KA,R)C(K_A,\R)で一様稠密である。u∈C(KA,R)u\in C(K_A,\R)をとり、各n∈N≥1n\in\NNに対して

∥u−f^n∥∞<1/n\|u-\widehat f_n\|_\infty<1/n

を満たすfn∈Af_n\in Aをとる。制限により

∥u∘eA−fn∥∞≤∥u−f^n∥∞<1/n\|u\circ e_A-f_n\|_\infty\leq\|u-\widehat f_n\|_\infty<1/n

である。AAは一様閉なのでu∘eA∈Au\circ e_A\in Aである。逆に、各f∈Af\in Aはf^\widehat fへ延長するから、KAK_Aへ延長することができる関数の全体はAAに等しい。▨

定理 2.2.XXを T3½ 空間とする。対応

[αX]⟼Aα[\alpha X]\longmapsto A_\alpha

は、XXのコンパクト化の同相類の全体から、Cb(X,R)C_b(X,\R)の定数関数をすべて含み点と閉集合を分離する一様閉実部分代数の全体への全単射である。逆対応はA⟼[KA]A\longmapsto[K_A]で与えられる。ただし、KAK_Aは命題 2.1の評価像の閉包であり、XXはeA(X)e_A(X)と同一視する。

証明.XXを固定する同相写像αX→γX\alpha X\to\gamma Xがあれば、その同相写像と逆写像との合成によって実数値連続関数の延長が互いに移るので、Aα=AγA_\alpha=A_\gammaである。命題 1.2によりAαA_\alphaは主張の条件を満たし、命題 2.1によりAKA=AA_{K_A}=Aである。

XXのコンパクト化αX\alpha Xをとる。X=∅X=\emptysetならばαX=KAα=∅\alpha X=K_{A_\alpha}=\emptysetである。X≠∅X\ne\emptysetとし、各f∈Aαf\in A_\alphaの一意な延長をf~∈C(αX,R)\widetilde f\in C(\alpha X,\R)と書く。命題 1.2の等距離性から∥f~∥∞=∥f∥∞\|\widetilde f\|_\infty=\|f\|_\inftyである。したがって

h ⁣:αX⟶PAα,h(y)=(f~(y))f∈Aαh\colon\alpha X\longrightarrow P_{A_\alpha},\qquad h(y)=(\widetilde f(y))_{f\in A_\alpha}

は定義され、積位相の普遍性§E2.14 定理 1.6により連続である。h∣X=eAαh|_X=e_{A_\alpha}であるから、§E2.12 命題 1.7 (2)により

h(αX)=h(cl⁡αX(X))⊆cl⁡PAα(eAα(X))=KAα.h(\alpha X)=h\bigl(\tpcl[\alpha X]{X}\bigr) \subseteq\tpcl[P_{A_\alpha}]{e_{A_\alpha}(X)}=K_{A_\alpha}.

一方、h(αX)h(\alpha X)は Hausdorff 空間PAαP_{A_\alpha}のコンパクト部分集合なので閉集合であり§E2.19 定理 4.2§E2.19 命題 6.4、eAα(X)e_{A_\alpha}(X)を含む。よってKAα⊆h(αX)K_{A_\alpha}\subseteq h(\alpha X)であり、h(αX)=KAαh(\alpha X)=K_{A_\alpha}である。

y,z∈αXy,z\in\alpha Xが相異なるとする。コンパクト Hausdorff 空間の完全正則性§E2.19 系 6.12により、u(y)≠u(z)u(y)\ne u(z)を満たすu∈C(αX,R)u\in C(\alpha X,\R)が存在する。f=u∣X∈Aαf=u|_X\in A_\alphaの延長はuuなので、h(y)h(y)とh(z)h(z)はff座標で異なる。したがってhhは単射である。§E2.19 定理 6.8によりh ⁣:αX→KAαh\colon\alpha X\to K_{A_\alpha}は同相写像であり、XXの各点をその評価像へ写す。ゆえに[KAα]=[αX][K_{A_\alpha}]=[\alpha X]であり、二つの対応は互いに逆である。▨

3 順序と上限・下限

定理 3.1.XXを T3½ 空間、αX,γX\alpha X,\gamma XをXXのコンパクト化とする。このとき

αX≤γX⟺Aα⊆Aγ\alpha X\leq\gamma X\quad\Longleftrightarrow\quad A_\alpha\subseteq A_\gamma

が成り立つ。左辺は、XXのすべての点を固定する連続写像γX→αX\gamma X\to\alpha Xが存在することを表す。したがって定理 2.2の全単射は順序同型である。

証明.p ⁣:γX→αXp\colon\gamma X\to\alpha XをXXのすべての点を固定する連続写像とする。f∈Aαf\in A_\alphaの延長f~∈C(αX,R)\widetilde f\in C(\alpha X,\R)に対してf~∘p\widetilde f\circ pはγX\gamma X上のffの延長であるから、f∈Aγf\in A_\gammaである。

Aα⊆AγA_\alpha\subseteq A_\gammaとする。各関数に付随するMfM_fはXX上の一様ノルムだけで決まるので、座標を制限する写像

q ⁣:PAγ⟶PAα,(tf)f∈Aγ⟼(tf)f∈Aαq\colon P_{A_\gamma}\longrightarrow P_{A_\alpha},\qquad (t_f)_{f\in A_\gamma}\longmapsto(t_f)_{f\in A_\alpha}

は連続であり、q∘eAγ=eAαq\circ e_{A_\gamma}=e_{A_\alpha}である。§E2.12 命題 1.7 (2)により

q(KAγ)⊆cl⁡PAα(q(eAγ(X)))=KAαq(K_{A_\gamma})\subseteq \tpcl[P_{A_\alpha}]{q(e_{A_\gamma}(X))}=K_{A_\alpha}

である。定理 2.2の証明で得た同相写像をhα ⁣:αX→KAαh_\alpha\colon\alpha X\to K_{A_\alpha}、hγ ⁣:γX→KAγh_\gamma\colon\gamma X\to K_{A_\gamma}と書くと、合成

hα−1∘(q∣KAγ)∘hγ ⁣:γX⟶αXh_\alpha^{-1}\circ(q|_{K_{A_\gamma}})\circ h_\gamma\colon\gamma X\longrightarrow\alpha X

は連続であり、XXのすべての点を固定する。よってαX≤γX\alpha X\leq\gamma Xである。▨

系 3.2.XXを T3½ 空間、IIを空でない集合、(αiX)i∈I(\alpha_iX)_{i\in I}をXXのコンパクト化の族とし、Ai=AαiA_i=A_{\alpha_i}とおく。

  1. ⋃i∈IAi\bigcup_{i\in I}A_iから生成される実部分代数をBBとすると、その一様閉包cl⁡Cb(X,R)(B)\tpcl[C_b(X,\R)]{B}に対応するコンパクト化の同相類は([αiX])i∈I([\alpha_iX])_{i\in I}の上限である。
  2. A∩=⋂i∈IAiA_\cap=\bigcap_{i\in I}A_iがXXの点と閉集合を分離するならば、A∩A_\capに対応するコンパクト化の同相類は([αiX])i∈I([\alpha_iX])_{i\in I}の下限である。

証明.BBを⋃i∈IAi\bigcup_{i\in I}A_iを含む最小の実部分代数とし、B‾=cl⁡Cb(X,R)(B)\tpcl{B}=\tpcl[C_b(X,\R)]{B}とおく。f,g∈B‾f,g\in\tpcl{B}とc∈Rc\in\Rに対して、fn,gn∈Bf_n,g_n\in Bを∥fn−f∥∞→0\|f_n-f\|_\infty\to0、∥gn−g∥∞→0\|g_n-g\|_\infty\to0となるようにとる。各点での三角不等式から

∥(fn+gn)−(f+g)∥∞≤∥fn−f∥∞+∥gn−g∥∞,∥cfn−cf∥∞=∣c∣ ∥fn−f∥∞,∥fngn−fg∥∞≤∥fn∥∞∥gn−g∥∞+∥fn−f∥∞∥g∥∞\begin{aligned} \|(f_n+g_n)-(f+g)\|_\infty &\leq\|f_n-f\|_\infty+\|g_n-g\|_\infty,\\ \|cf_n-cf\|_\infty&=|c|\,\|f_n-f\|_\infty,\\ \|f_ng_n-fg\|_\infty &\leq\|f_n\|_\infty\|g_n-g\|_\infty +\|f_n-f\|_\infty\|g\|_\infty \end{aligned}

を得る。∥fn∥∞≤∥f∥∞+∥fn−f∥∞\|f_n\|_\infty\leq\|f\|_\infty+\|f_n-f\|_\inftyなので(∥fn∥∞)(\|f_n\|_\infty)は有界であり、右辺はそれぞれ00へ収束する。したがってf+g,cf,fg∈B‾f+g,cf,fg\in\tpcl{B}であり、B‾\tpcl{B}は実部分代数である。X=∅X=\emptysetの場合にも、すべての関数が零関数なので同じ等式が成り立つ。

i0∈Ii_0\in Iをとると、Ai0⊆B‾A_{i_0}\subseteq\tpcl{B}なので、B‾\tpcl{B}は定数関数をすべて含み点と閉集合を分離する。したがって定理 2.2によりB‾\tpcl{B}に対応するコンパクト化が存在する。各AiA_iはB‾\tpcl{B}に含まれ、すべてのAiA_iを含む一様閉実部分代数はBB、したがってB‾\tpcl{B}を含む。定理 3.1により、対応するコンパクト化は族の上限である。

A∩A_\capは一様閉集合の共通部分なので一様閉であり、和・積・実数倍について閉じ、定数関数をすべて含む。点と閉集合を分離するならば定理 2.2を適用することができる。A∩⊆AiA_\cap\subseteq A_iがすべてのi∈Ii\in Iで成り立ち、すべてのAiA_iに含まれる部分代数はA∩A_\capに含まれる。再び定理 3.1により、対応するコンパクト化は族の下限である。▨

4 例

例 4.1.XXを離散位相を入れた実数の集合とし、A⊆Cb(X,R)A\subseteq C_b(X,\R)を、通常の位相について連続な有界関数の全体とする。AAは定数関数をすべて含む実部分代数であり、通常の実数直線に§E2.16 定理 2.6を適用すると一様距離について完備である。距離は台集合上の上限だけで決まるので、§E2.5 定理 3.3によりAAはCb(X,R)C_b(X,\R)の一様閉部分代数である。

相異なるs,t∈Xs,t\in Xに対して

fs(u)=min⁡{1,∣u−s∣}f_s(u)=\min\{1,|u-s|\}

はAAに属し、fs(s)=0<fs(t)f_s(s)=0<f_s(t)であるから、AAは点を分離する。一方、F=X∖{0}F=X\setminus\{0\}はXXの閉集合であるが、任意のf∈Af\in Aに対して、通常の実数直線上で1/n→01/n\to0であることからf(1/n)→f(0)f(1/n)\to f(0)である。各1/n1/nはFFに属するのでf(0)∈cl⁡R(f(F))f(0)\in\tpcl[\R]{f(F)}であり、AAは点と閉集合を分離しない。したがって命題 1.2により、このAAはXXのいずれのコンパクト化の延長関数代数にもならない。

例 4.2.XXを T3½ 空間とする。X≠∅X\ne\emptysetならば、§E2.22 系 3.4によりAβ=Cb(X,R)A_\beta=C_b(X,\R)である。X=∅X=\emptysetの場合にも両辺は零代数である。したがって定理 2.2において全代数Cb(X,R)C_b(X,\R)に対応するコンパクト化は Stone–Čech のコンパクト化であり、定理 3.1により[βX][\beta X]は最大元である。

例 4.3.XXを非コンパクトな局所コンパクト Hausdorff 空間とし、その一点コンパクト化をαX=X∪{∞}\alpha X=X\cup\{\infty\}とする。C0(X,R)C_0(X,\R)を無限遠において消える実数値連続関数の全体とし、11を値11をとる定数関数とする。このとき

Aα=C0(X,R)+R1={f∈Cb(X,R)∣f は無限遠で有限の極限をもつ}A_\alpha=C_0(X,\R)+\R1 =\{f\in C_b(X,\R)\mid f\text{ は無限遠で有限の極限をもつ}\}

である。ここで、ffが無限遠でc∈Rc\in\Rに収束するとは、任意のε>0\varepsilon>0に対してコンパクト集合K⊆XK\subseteq Xが存在し、すべてのx∈X∖Kx\in X\setminus Kについて∣f(x)−c∣<ε|f(x)-c|<\varepsilonが成り立つことをいう。分解f=g+c1f=g+c1におけるccは一意であり、無限遠での極限および延長の∞\inftyにおける値に等しい。

f∈Aαf\in A_\alphaの延長f~∈C(αX,R)\widetilde f\in C(\alpha X,\R)をとり、c=f~(∞)c=\widetilde f(\infty)とおく。f~−c\widetilde f-cはf−c1f-c1の零延長であるから、§E2.32 補題 4.3を実数値の場合に用いるとf−c1∈C0(X,R)f-c1\in C_0(X,\R)である。逆に、g∈C0(X,R)g\in C_0(X,\R)とc∈Rc\in\Rに対して、同じ補題によりggの零延長g+g^+は連続である。g++cg^++cはg+c1g+c1の連続な延長なので、g+c1∈Aαg+c1\in A_\alphaである。

f∈Cb(X,R)f\in C_b(X,\R)とc∈Rc\in\Rをとる。f−c1∈C0(X,R)f-c1\in C_0(X,\R)ならば、各ε>0\varepsilon>0に対してK={x∈X∣∣f(x)−c∣≥ε}K=\{x\in X\mid |f(x)-c|\ge\varepsilon\}がコンパクトであり、KKの外では∣f(x)−c∣<ε|f(x)-c|<\varepsilonである。逆に、ffが無限遠でccに収束するならば、この水準集合はコンパクト集合に含まれる閉集合なのでコンパクトであり、f−c1∈C0(X,R)f-c1\in C_0(X,\R)である。したがって、二つ目の等号も成り立つ。

g+c1=h+d1g+c1=h+d1、g,h∈C0(X,R)g,h\in C_0(X,\R)とすると、C0(X,R)C_0(X,\R)は部分代数であるから(c−d)1=h−g∈C0(X,R)(c-d)1=h-g\in C_0(X,\R)である。c≠dc\ne dならば、この定数関数の絶対値が∣c−d∣/2|c-d|/2以上となる集合はXX全体であり、XXの非コンパクト性に反する。よってc=dc=dであり、定数項は一意である。上の構成から、この定数項は無限遠での極限およびf~(∞)\widetilde f(\infty)に一致する。

参考文献

  1. Franklin Mendivil, Compactifications and Function Spaces, 1996.点と閉集合を分離する関数族の定義と、コンパクト化および一様閉単位的実部分代数の順序同型を参考にした。

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